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勘三郎が語る平成中村座への思い

 横尾忠則デザイン平成中村座ロングラン公演特別ポスターの前で

 

 「平成中村座 四月大歌舞伎」、ファイナル公演となる「平成中村座 五月大歌舞伎」に先駆け、中村勘三郎が隅田川を巡る屋形船で取材会を開き、残り2か月となった浅草でのロングラン公演、平成中村座への思いを語りました。

中村勘三郎
 こうして昨年の11月からロングラン公演をやらせていただいて、平成中村座の認知度も高まり、タクシーに乗っても「あ、中村座ですね!」なんて言われるようになったのはとても嬉しいですね。試演会をやってもお客様が本当にいっぱい来て下さるし、皆様に愛されている小屋だなと実感しています。それも本当にあと2か月で終わり、今は隅田公園にある中村座が、いつものことだけど無くなってしまう・・・ちょっと寂しい気持ちもしてきました。
 2000年に平成中村座をはじめて建ててから12年。干支もひと回り、この小屋はずっと昔からの夢でしたから感慨無量です。いろんな役者さんも出て下さったし、やりたい狂言も無限にある(笑)、これからもこの平成中村座はずっと続けていきたいと思っています。今年、浅草は三社祭700年、スカイツリーの開業もあります。隅田川もそろそろ桜が咲きますし、残り2か月、ますます楽しみです。

勘三郎が語る平成中村座への思い

 4月は『法界坊』と『小笠原騒動』を上演します。『法界坊』は、2000年第一回の平成中村座でも上演していて、初めはご当地ものをと思って選んだのですが、なんと、天保13(1842)年10月5日初日の中村座は『法界坊』で幕を開けている! 江戸時代の中村座と平成中村座の幕開けの演目が同じなんて、こんな偶然があるのかと驚いた思い出があります。作品もどんどん進化していて、最後の立廻りなんかは12年前とは全く違っています。何より聖天町の法界坊を、まさにその聖天町でやるんだから、最高ですね。
 『小笠原騒動』は1999年南座で復活上演された作品で、今回初めて中村座で上演します。江戸の芝居小屋の雰囲気を伝える中村座の空間に"通し狂言"は良く合うし、本水を使った演出をするので、舞台とお客様の距離が近い中村座ならではの楽しさがあるのではないでしょうか。

 5月は昼の部で『め組の喧嘩』、夜の部で『上演口上』と『髪結新三』に出演します。『め組の喧嘩』の辰五郎は初役で今からワクワクしています。最近、五代目菊五郎、六代目菊五郎などの覚書が見つかって、その中に『め組の喧嘩』の資料もあったので、早速参考にしみようと思っています。公演中にちょうど大相撲の五月場所もあるので、演目にちなんで皆で観に行くことも考えています。場所中、平成中村座の名前の"懸賞"も出そうと思っているので、ぜひ楽しみにしていてください(笑)。
 『髪結新三』は5月に出そうと前から決めていました。やはり5月で"初鰹"! 自分の襲名披露公演以来の上演で、前回よりも良いものにしたいと思っています。今回は、中村梅玉さんが『め組の喧嘩』で焚出し喜三郎、『髪結新三』で手代忠七を勤めてくださいます。本当に楽しみです。

2012年03月30日

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