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愛之助、壱太郎が語る「舞踊詩 黄金の夢」

「舞踊詩 黄金の夢」
 11月23日(金・祝)に盛岡市民文化ホールで行われる「舞踊詩 黄金の夢」に出演する片岡愛之助と中村壱太郎、そしてこの公演の発案者であり、主催する若柳流五世宗家家元 若柳吉蔵、作品の作・演出、作詞を手掛ける水口一夫氏が、公演への思いを語りました。


奥州に平和と繁栄をと願う心を復興に重ねて
 この公演は「東日本大震災復興支援 平泉文化の世界遺産登録記念」として開催されます。希望郷岩手県文化大使でもあり、岩手県にゆかりの深い若柳吉蔵が、「平泉」の世界遺産登録をきかっけに、その記念と震災の復興支援となる舞踊劇をつくろうと思い立ったのが始まりでした。

 「この公演が震災の復興に微力でもお役に立ち、また、平泉の文化遺産登録の記念の会となりますよう、強い心をもって舞台が成功するようにと思っております」と、公演成功に向けての固い決意を述べました。


義経に導かれて世界文化遺産の平泉へ
 公演の幕開きは『勧進帳』。若柳吉蔵の会(2008年6月国立小劇場)の好評を受け、壱太郎の義経、尾上青楓(現・菊之丞)の富樫、そして弁慶を若柳吉蔵という同じ配役の素踊りで演じられます。

 それを受けて、義経が安宅を出て平泉へ落ちていく「奥州下り」を、水口氏が新たに作詞、上原まり氏が曲をつけて筑前琵琶で語る『散る花草紙』として上演。義経一行が衣川にたどり着くと、いよいよ公演の三本目、創作舞踊劇『清衡』、奥州藤原氏の祖となる初代藤原清衡の世界に入ります。

 原作となった小説『炎立つ』から、「清衡の話を抜き出したら、とおっしゃったのは原作者の高橋克彦先生だったんです」と、作・演出の水口氏。その真意を「奥州に平和と安定をもたらした清衡を取り上げることが、(震災後の岩手の)現状に再びそれらを」という願いにあるのではととらえ、悪戦苦闘して書き上げたのが今回の作品だそうです。


心を豊かにする活動で復興支援を
 清衡役は愛之助。今年4月、チャリティー公演で宮城県の被災状況を目の当たりにして心を痛めたと言い、「皆さんが心の豊かになるものを求めていらっしゃるのだと感じました。自分たちが公演をすることで、喜んでいただけることがありがたい」と、今回の公演への意欲を見せました。壱太郎も夏の巡業公演で東北に赴いて「衣食住はもちろんですが、文化を求める方がいらっしゃることを改めて思いました。こうした活動に関わることができてありがたい。できる限りの力を出して頑張りたい」と、力強く語りました。

 壱太郎が演じるのは清衡の母、結有(ゆう)。わが子、清衡を守るため敵方に嫁ぎ、時期を見て敵の大将を倒したことが、清衡が平泉を開いて奥州藤原四代の祖を築くことにつながります。冒頭、衣川での義経から早替りで結有を演じる壱太郎が、「どう勤め上げるか大変です。老けの扮装はしませんが...」と戸惑いを見せれば、「さすが壱太郎さん、なんでも演じられるなと感心しております」と、実年齢では年上ながら息子役を演じる愛之助。

 すでに息もぴったりの出演者、さらには、製作スタッフや地元岩手のサポートも含め、総力を挙げての復興支援の公演となります。どうぞ、ご期待ください。


「舞踊詩 黄金の夢」の公演情報はこちら

2012年08月30日

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