「南座 歌舞伎鑑賞教室」初日の賑わい

 5月8日(金)、京都四條南座で「第二十三回 南座 歌舞伎鑑賞教室」が初日の幕を開けました。

 歌舞伎をご覧になったことのない人にも、気軽に劇場へお越しいただきたいと、平成5(1993)年に始まった南座の歌舞伎鑑賞教室。23回目の今年も幕開きはお馴染み、落語家の桂九雀のご案内による解説「南座と歌舞伎」です。

 鳴物の藤舎呂秀との掛け合いによる歌舞伎の下座音楽の解説などや、今年は『新口村』の舞台を背景に、父孫右衛門に扮した九雀がひとくだりを演じるなど、バラエティーに富んだ内容となっています。お客様を舞台にご招待するコーナーでは、初日は学生さんが立候補。梅川の衣裳を着付けて花道を歩いたり、記念撮影したりで、客席から「うらやましい!」といった声も上がって大盛り上がりでした。

 続いては、上村吉弥の腰元かさね、中村松江の百姓与右衛門実は久保田金五郎による『色彩間苅豆 かさね』の上演。音楽は清元の名曲といわれており、また、「歌舞伎鑑賞教室」23回目にして初の怪談舞踊です。

 揚幕から登場するかさねと与右衛門の美男美女が、しっとりとした色模様を見せる前半は、与右衛門を思う気持ちのあふれるかさねでしたが、巡る因果の果て、後半には美しかったかさねの顔が醜く変貌します。恐ろしくも美しいドラマ性に満ちた展開とともに、二人の立廻りや帯打ちなど、歌舞伎舞踊ならではの演出は、お客様も息をのむほどの迫力でした。

「南座 歌舞伎鑑賞教室」初日の賑わい

 京都四條南座「第二十三回 南座 歌舞伎鑑賞教室」は、5月14日(木)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹にて販売中です。

2015/05/08