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橋之助、国生、宗生、宜生、襲名披露興行への思いを語る

橋之助、国生、宗生、宜生、襲名披露興行への思いを語る

 

 

 10月2日(日)に歌舞伎座で幕を開ける襲名披露興行について、中村橋之助、中村国生、中村宗生、中村宜生が語りました。

兄弟三人の新たな出発をひと幕の舞踊に託して

 「橋之助としてやり残したことはありません」と、襲名に向けての準備とともに、心も定まった様子の橋之助。本名から成駒屋ゆかりの名前を継ぐことに、緊張のなかにも大きな喜びを感じている国生、宗生、宜生。目前に迫った襲名と、歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」「吉例顔見世大歌舞伎」の襲名披露狂言について、四人が思いを述べました。

 

 襲名披露の幕を開けるのは息子三人の『初帆上成駒宝船(ほあげていおうたからぶね)』です。「襲名のお扇子に(現代美術家の)山口晃先生が、船出と兄弟三人のスタートをかけた素敵な文句を書いてくださいました。それを長唄に起こし、さらに成駒屋にゆかりの詞章を加えて、踊りにしていただきました」。幕開きにふさわしい華やかな踊りとなると、国生が語りました。

 

八代目芝翫のライフワークとして取り組みたい役々

橋之助、国生、宗生、宜生、襲名披露興行への思いを語る

 橋之助の昼の部の襲名披露演目は、『極付幡随長兵衛』です。「目指すところは大芝翫(四世芝翫)、そして器の大きい五世芝翫(五世歌右衛門)」と、活躍した祖先の名を挙げた橋之助は、「男の中の男、男くさい男を演じてみたい。私もこの夏で51歳、世間の男としては円熟の年頃です。積み重ねてきた男としての部分が、少しでも表に出るような長兵衛を勤めたい」と、芝翫としての長兵衛に込めた思いを話しました。

 

 夜の部は、芝翫型で『熊谷陣屋』を勤めます。「演出、衣裳など、基本的には丸本(浄瑠璃)をそのまま歌舞伎にしたものです」。現在はほぼ團十郎型で上演され、最後の幕外のせりふ「十六年は一昔…」が印象に残りますが、芝翫型では「十六年も一昔…」となり、本舞台で引っ張りの見得で終わるなど随所に違いがあります。「初役で勤めたとき(平成15年2月新橋演舞場)、舞台稽古の制札を取りに行くところで、ふと白鸚のおじ様の言葉がよみがえって長(袴)のさばき方がうまくできました。そんなことも思い出します。八代目芝翫なりのものを特色として出していかないといけないかな」。

 

 10月は七世芝翫が亡くなって5年目の祥月でもあり、七世が好きだったという『女暫』『浮塒鷗(うきねのともどり)』に孫たちが出演し、当り役の一つだった『藤娘』を玉三郎が踊ります。

 

橋之助、国生、宗生、宜生、襲名披露興行への思いを語る

 

 

親子四人が見せる連獅子、歌舞伎座ならではの演目 

 11月の昼の部は親子がそろう『祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)』。橋之助は「四人で毛振りができるのは横長の劇場の歌舞伎座ならでは。また、間狂言(あいきょうげん)をしていただける諸先輩方が豪華すぎでしょう。これも父のおかげ、ありがたいことです」と、藤十郎、仁左衛門、梅玉の出演を喜びました。十八世勘三郎親子の『連獅子』に憧れていたという仔獅子の三人も、「息を合わせてやりたい」(国生)、「皆に負けないように頑張る」(宗生)、「楽しんでできれば」(宜生)と意気込みを見せました。

 

 橋之助がどうしてもやりたかったという『盛綱陣屋』には、「父は盛綱が好きで、家でよく十五代目のおじさん(羽左衛門)の真似をしていました」との思い出のほかにも、さまざまな思いが詰まっている様子。教えを受ける幸四郎が和田兵衛で出演するのもうれしいと言い、「数えきれない教えをいただいた亨にいさん(初世辰之助、三世松緑)の孫、左近くんに小四郎に出てもらうのも、とてもうれしいことです」。

 

成駒屋の芸を受け継ぎ、芝翫の名前を継ぐ

 そして、歌舞伎座の襲名披露を締めくくるのが、四世芝翫初演の舞踊『芝翫奴』、息子三人が交代で勤めます。宜生が「一番よかったと言われるように頑張りたい」と意欲を見せれば、3人目として登場する宗生は「襲名の舞台の最後にいるのは僕なので、しっかり締められるようにしたい」と心強い言葉を口にしました。最後に国生が「同じ振りなのに三人ともまったく踊りが違うので、ぜひ3回来ていただけるとうれしいです」とアピール。橋之助が父に教わったときにつくった祗園守の帯を締め、三人が大舞台に臨みます。

 

 「芝翫を襲名する以上、演ずるだけでなく、歌舞伎界全体のことも考えないといけない」。大先輩に続く世代であった十八世中村勘三郎、十世坂東三津五郎の二人を失い、「代わりは務まらないけれど」と言いつつも、自らを奮い立たせるかのように「皆といい芝居をつくることが使命。そのためには自分が身を持って示していく」と力強く語った橋之助。その決意が必ずや10月・11月の歌舞伎座の舞台に大きく花開かせることでしょう。

 歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」は10月2日(土)から26日(水)までの公演で、チケットはチケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中。「吉例顔見世大歌舞伎」は11月1日(火)から25日(金)までの公演、チケットは10月12日(水)発売予定です。

2016年09月23日

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