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歌舞伎座「七月大歌舞伎」初日開幕

歌舞伎座「七月大歌舞伎」初日開幕

 

 

 7月2日(土)、歌舞伎座「七月大歌舞伎」が初日の幕を開けました。

 昼の部の幕開きは、東京では46年ぶりの上演となる通し狂言『柳影澤蛍火(やなぎかげさわのほたるび) 柳澤騒動』です。

 

 徳川綱吉の側近として大老格の老中にまでなった実在の人物を主人公として、人間の欲を独自の視点で描いた宇野信夫の物語を、海老蔵の柳澤吉保、猿之助の護持院隆光、中車の徳川綱吉、東蔵の桂昌院でご覧いただきます。

 

 続く『流星』は、牽牛と織姫が逢瀬をかなえる七夕の一夜を舞台にした、季節感あふれる舞踊です。二人のもとに突如現れ、雷夫婦の喧嘩の様子を踊り分けで伝える流星を猿之助が勤めます。今回は、平成3(1991)年の猿翁による新演出をもとに、初演時に行われていたという宙乗りを新たに取り入れての上演です。

 夜の部は、真山青果の名作『荒川の佐吉』で幕を開けます。元は腕のいい大工で、やくざ稼業に飛び込んだ佐吉の生き様を人情味たっぷりに描いたこの作品。伯父である猿翁の当り役の一つ、佐吉を猿之助が初役で、情感たっぷりに勤めます。

 

 夜の部の幕切れは、「壽三升景清」より『鎌髭』『景清』の二幕です。

 

 平成25(2013)年に南座にて復活され、翌年、新橋演舞場で初演の「壽三升景清」で再演された『鎌髭』は、平家再興の大望を抱いた不死身の景清が、源氏方の三保谷四郎らに自ら捕えられるまでの物語。海老蔵演じる景清と、左團次演じる三保谷四郎の豪快な力比べをお楽しみいただきます。

 

 『景清』は、六波羅の大牢で景清の妻である阿古屋とその子人丸が岩永左衛門に詮議される場面に始まり、景清と猿之助演じる秩父庄司重忠との問答、牢破り、幕切れの海老の宝船の前での景清の大見得など、みどころあふれる一幕です。前回に引き続き大薩摩に津軽三味線の演奏が入り、重厚な荒事をご堪能いただきます。

 歌舞伎座「七月大歌舞伎」は、7月26日(火)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2016/07/03