巡業
平成19年度
(社)全国公立文化施設協会主催
東コース
松竹大歌舞伎
平成19年6月30日(土)~7月31日(火)
一、玉兎
三代目坂東三津五郎が文政三年(一八二〇)江戸・中村座で踊った七変化舞踊『月雪花名残文台(つきゆきはななごりのぶんだい)』の一つで、本名題を『玉兎月影勝(たまうさぎつきのかげかつ)』といいます。作詞は二世桜田治助によるものです。お月様の中で兎が餅をついているという、絵本を見るような舞台面から、兎が飛び出して、「かちかち山」の話を物語り、団子を搗く様子を見せたりするなど、躍動感あふれる舞踊です。
二、仮名手本忠臣蔵
祇園一力茶屋の場『仮名手本忠臣蔵』は元禄の赤穂事件を描いた物語で、寛延元年(一七八四)大坂・竹本座において人形浄瑠璃として初演されました。二代目竹田出雲、三好松洛、並木千柳が合作した全十一段の大作で「祇園一力茶屋」は七段目に当たります。まもなく歌舞伎に移され、歌舞伎を代表する演目の一つとなりました。江戸時代から今に到るまで絶大な人気を誇る、繰り返し上演されている名作をご堪能下さい。
舞台は京の祇園。大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)は主君の敵を討つ決意を心に秘めていますが、それを隠すために遊蕩にふけっています。その由良之助の本心をさぐるべく、敵に通じている斧九太夫(おのくだゆう)らが入り込んでいます。そして由良之助が亡君の御台・顔世御前からの密書を読んでいると、遊女のおかるが二階から、九太夫は縁の下から手紙を盗み読みします。気付いた由良之助はおかるを身請けすると偽って、秘密を知ったおかるを殺そうとします。
おかるの兄・寺岡平右衛門(てらおかへいえもん)は、おかるから身請け話を聞くうちに、由良之助の真意を悟って、自分が代わりに妹を手にかけようとします。これを由良之助が止め、隠れていた九太夫を折檻し、平右衛門を仇討ちの連判に加えるのでした。
三、太刀盗人
岡村柿紅作『太刀盗人』は、大正六年(一九一七)東京・市村座で初演されました。狂言の『太刀奪(たちばい)』を歌舞伎舞踊化した松羽目物です。主人公のすっぱ(すり)の九郎兵衛が田舎者の万兵衛の太刀を盗もうとして争いになり、これを裁くために目代(代官)が登場します。最初のうちは、九郎兵衛は、万兵衛の答えを聞き、少し遅れて目代の質問に答えていきますが・・・。すっぱの九郎兵衛が万兵衛を真似て、遅れて舞を舞うところが見所です。分かりやすく楽しい舞踊劇をお楽しみいただきます。
