みどころ



その他の公演

瀬戸大橋開通二十周年記念

第二十四回

四国こんぴら歌舞伎大芝居

平成20年4月5日(土)~23日(水)


第一部

一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

  角力場

 この作品は、濡髪長五郎(ぬれがみのちょうごろう)と放駒長吉(はなれごまのちょうきち)というふたりの力士のたて引きと、長五郎の贔屓客である山崎屋与五郎をめぐっての騒動を主題とした作品で、外題の〝双蝶々〟とは長五郎と長吉のふたりの名前を読み込んでいます。
 舞台は大坂の堀江の角力小屋の前。人気関取の濡髪長五郎に素人出身の放駒長吉が挑む大一番が始まり、番狂わせで濡髪が負けてしまいます。実は濡髪は、自分の贔屓客である山崎屋与五郎の恋人の遊女吾妻を放駒の贔屓客に諦めて貰うために、わざと勝ちを譲ったのでした。この事実を知って血気にはやる放駒は、濡髪にあらためて勝負を挑み、後日、雌雄を決そうとその場をあとにするのでした。

二、太刀盗人(たちぬすびと)

 狂言の『長光』をもとにした歌舞伎舞踊で、松羽目舞踊の代表的な作品のひとつです。
 田舎者が京都の市に土産物を買いに出かけますが、雑踏の中ですっぱ(掏摸)に太刀を奪われてしまいます。ずる賢いすっぱは奪った太刀を自分のものだと言い張るので、目代が田舎者の太刀かすっぱの太刀かを吟味することとなります。こうして田舎者とすっぱは連れ舞などを見せていきますが、ついにすっぱの嘘が顕れて、逃げるすっぱを皆が追いかけていくのでした。
 すっぱが田舎者の舞うのを窺いながら、連れ舞を舞う場面が大きな見どころとなっています。

三、歌舞伎十八番の内 

  (しばらく)

 歌舞伎十八番のひとつである『暫』は、江戸歌舞伎とその精髄である荒事の醍醐味を今に伝える作品です。こんぴら歌舞伎では初の上演となりますが、古式ゆかしいこの作品が、金丸座という江戸時代以来の劇空間で上演されるのは、今回の公演の大きな話題となっています。
 鎌倉にある鶴岡八幡宮へ参詣にやって来た加茂義綱(かものよしつな)と桂の前(かつらのまえ)は、天下を望む大悪人の清原武衡(きよはらのたけひら)のために、その命が奪われそうになります。あわやというその時「しばらく」という声がかかり、鎌倉権五郎(かまくらごんごろう)が駆けつけて加茂義綱の危機を救います。そして武衡の悪事を暴いた権五郎は意気揚々と引き上げていきます。
 台詞術を聞かせる花道でのツラネや、本舞台での元禄見得、そして大太刀を持っての立ち廻りと六方での引っ込みなど、名場面に溢れる祝祭劇を市川海老蔵の鎌倉権五郎ほか、一座出演で上演いたします。



第二部

一、夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)

  序 幕 住吉鳥居前の場
  二幕目 難波三婦内の場
  大 詰 長町裏の場

 大坂で実際に起こった舅殺しを題材とした『夏祭浪花鑑』は、もともとは人形浄瑠璃(現在の文楽)として上演された作品ですが、まもなく歌舞伎に移され、現在でも歌舞伎、文楽で人気作品として繰り返し上演されています。
 堺の魚屋で侠客(きょうかく)の団七九郎兵衛(だんしちくろべえ)は、主筋の若旦那である玉島磯之丞(たましまいそのじょう)を救う為に、義兄弟の一寸徳兵衛(いっすんとくべえ)や老侠客の釣舟三婦(つりぶねのさぶ)とともに苦慮しています。一方、徳兵衛の女房のお辰は、磯之丞を匿うこととなりましたが、三婦に色気がありすぎると言われるので、鉄弓(てっきゅう)で自らの頬を焼き、その覚悟のほどを見せて磯之丞を預かるのでした。ところが団七の舅である三河屋義平次(みかわやぎへいじ)は金に目が眩み、磯之丞の恋人の琴浦を悪人の手に渡してしまいます。そこで団七は琴浦を奪い返しますが、義平次に散々に打擲され、これに耐えかねた団七は夏祭の夜、義平次を殺してしまうのでした。
 見どころの多い作品ですが、とくに団七九郎兵衛が義平次を殺す長町裏の場面は、数々の美しい見得と歌舞伎ならではの色彩美が眼目となっています。侠客の姿を巧みに描いた名作狂言をお楽しみ頂きます。

二、供奴(ともやっこ)

 『供奴』は江戸の遊廓である吉原を舞台にした舞踊で、主人のお供をして廓へやって来た奴が、雑踏に紛れて主人を見失い、その行方を捜しながら踊る作品です。特に三味線と鼓にあわせて奴が足拍子を踏む場面が見どころで、歌舞伎舞踊らしい味わいに溢れています。

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