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新秋九月大歌舞伎

新秋九月大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2008年9月1日(月)~25日(木)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~

劇場:新橋演舞場

料金(税込)

  • 1等席14,700円
  • 2等席10,500円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,520円
  • 1階桟敷席15,750円

上演時間

  • 源平布引滝
    義賢最期

  • 幕間 35分
  • 源平布引滝
    竹生島遊覧

  • 幕間 10分
  • 源平布引滝
    実盛物語

  • 幕間 15分
  • 枕獅子

  • 加賀見山旧錦絵
    序幕

  • 幕間 5分
  • 加賀見山旧錦絵
    二幕目

  • 幕間 30分
  • 加賀見山旧錦絵
    三幕目・大詰

  • 幕間 25分
  • 色彩間苅豆
    かさね

演目と配役

昼の部

一、源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)

義賢最期

竹生島遊覧


実盛物語

木曽義賢/斎藤実盛
下部折平実は多田蔵人
小万
進野次郎
葵御前
待宵姫
九郎助
塩見忠太
瀬尾十郎
小よし
平宗盛
海老蔵
権十郎
門之助
男女蔵





右之助
友右衛門
二、枕獅子(まくらじし)
傾城弥生後に獅子の精
禿たより
禿ゆかり



夜の部

一、加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)
序 幕
二幕目
三幕目


大 詰
営中試合の場
奥殿草履打の場
長局尾上部屋の場
塀外烏啼の場
元の長局尾上部屋の場
奥庭仕返しの場
中老尾上
召使お初
庵崎求女
奴伊達平
牛島主税
息女大姫
剣沢弾正
局岩藤

亀治郎

巳之助
萬太郎


海老蔵
二、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)

かさね

かさね
与右衛門
亀治郎
海老蔵

みどころ

昼の部

一、源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)

 源氏再興を目指す武将木曽義賢のもとに、百姓九郎助が、娘の小万と孫の太郎吉を連れて訪れます。しかし、義賢の志は平家方に露見し、軍勢が館を取り囲む中、義賢は、身重の妻葵御前と源氏の白旗を九郎助たちに託し、壮絶な最期を遂げるのでした(義賢最期)。
 我が身にしっかりと義賢から預かった白旗をつけた小万は道中、九郎助たちとはぐれます。追手を振り切り、白旗と共に琵琶湖に飛び込む小万。折から竹生島詣での平家の御座船が小万を見つけ、助け上げようとしますが、船上にいた武士斎藤実盛が突然、小万の腕を切り落としました(竹生島遊覧)。
 琵琶湖のほとりにある九郎助の家。漁から帰った九郎助と太郎吉は、白旗を掴んだ女の片腕を持ち帰りました。そこへ、葵御前の行方を嗅ぎ付けた斎藤実盛と瀬尾十郎が現れます。何とか言い逃れをしようとした九郎助は、一計を案じ、最前の女の片腕を産着に包み、葵御前が産んだものだと言い張ります。瀬尾は激怒しますが、それを制止し、言いくるめようとしたのは他ならぬ実盛でした…(実盛物語)。

 並木千柳、三好松洛の合作により寛延2(1749)年に初演された演目で、『義賢最期』と『実盛物語』が上演を重ねておりますが、今回は『竹生島遊覧』を加え、この演目の全体像を丹念に描き出していきます。木曽義賢と斎藤実盛の二役を海老蔵が演じる義太夫狂言の名作にご期待ください。

二、枕獅子(まくらじし)

 華やかな遊郭の、とある座敷。傾城弥生が廓の風情をしっとりと踊ってみせます。手獅子を持って踊りに興じているうちに、牡丹の花に目をとめた弥生は、姿を消してしまいました。やがて、獅子の精が乗り移った弥生が現れ…。
 『鏡獅子』の原型ともいえるのが、この『枕獅子』で、能の「石橋」から出た舞踊としては、『相生獅子』に次ぐ古い作品です。前半は「枕づくし」の艶やかな詞章にのせての優雅な様子、後半はたおやかで優美な獅子の舞と、女方の魅力が満載の演目です。時蔵が美しく、艶やかに舞い踊る見逃せない舞台です。

夜の部

一、加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)

 加賀家の局岩藤は、姫君に気に入られている中老尾上に嫉妬を抱き、何としてでも陥れようといじめ始めます。実は岩藤は、兄の剣沢弾正と共謀し、お家横領を企んでいますが、以前、その陰謀の密書を尾上に拾われてしまったのです。
 岩藤は、町人あがりの尾上に、わざと武芸の試合を求め、いびりたてます。そこへ、尾上の召使であるお初が試合を買って出て、岩藤たちを打ち負かしました。
 尾上を恨む岩藤は腹心の牛島主税に命じ、尾上が姫から預かっている蘭奢待を盗ませ、代わりに自分の草履をわざと箱の中に入れさせました。無実を主張する尾上ですが、強弁する岩藤に言い負け、ついには犯人に仕立て上げられてしまい、その草履で打たれ屈辱を受けます。
 部屋に戻った尾上は、岩藤たちの悪行を暴くには、自らの死を以ってするしかないと密かに決意します…。

 "女の忠臣蔵"と呼ばれることもあるこの演目は、お初が尾上の代わりに試合に挑み、岩藤たちをやりこめるくだり、草履打にあった尾上の口惜しさや哀しさなど、随所にみどころが多く、人気の狂言として度々上演されております。
 今回は、立女方の風格が必要とされる尾上を時蔵が勤め、海老蔵の岩藤、亀治郎のお初と見ごたえのある華やかな配役で、格調高い舞台を存分にお楽しみいただきます。

二、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)

 腰元のかさねは浪人の与右衛門と深い仲になり、身ごもりますが、与右衛門はかさねを捨てて逃げ出します。木下川堤で追いついたかさねは、与右衛門を必死の思いで口説きますが、そこへ鎌の刺さった髑髏が流れ着きました。与右衛門が拾って、鎌を引き抜くと、美しいかさねの顔がたちまち見るも恐ろしい形相と化します。与右衛門が犯した悪事のたたりだったのです…。
 清元の名曲に乗って、かさねの怨念と、与右衛門の非道が、美しく、時には凄まじく繰り広げられる舞踊劇。一昨年のロンドン、アムステルダム公演で賞賛された亀治郎と海老蔵による迫力の舞台をご堪能ください。

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