新橋演舞場
新橋演舞場
初春花形歌舞伎
平成21年1月3日(土)~27日(火)
昼の部
一、猿翁十種の内 二人三番叟(ににんさんばそう)
能『翁』を元にし、歌舞伎らしく仕立て上げた五穀豊穣を願う舞踊。翁の荘重な舞に引き続き、三番叟が躍動感たっぷりに、そしてユーモラスに踊ります。初世市川猿翁が昭和十一年に上演し、「猿翁十種」にも制定されている人気舞踊です。今回は市川右近、猿弥が三番叟に扮します。息のあったコンビによる迫力ある踊りをお楽しみ下さい。
二、寿初春 口上(こうじょう)
海老蔵が、柿色の裃にまさかり髷姿で新年のご挨拶を申し上げます。江戸時代のお正月には、「巻」に記された外題・配役を読み上げる「仕初式」というものがあり、市川團十郎家では、読み上げた後に「にらみ」となりました。この「にらみ」をご覧頂くと一年間風邪をひかないと言われることもあり、新年を飾るに相応しい一幕をお目にかけます。
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
平維盛の妻・若葉の内侍と嫡子・六代君、家臣の小金吾が維盛の行方を捜しています。いがみの権太が現れ、小金吾に因縁をつけて金を巻き上げます。その後、小金吾は追手に囲まれてあえなく討死。そこへ通りかかった権太の父・弥左衛門は、小金吾の首を持ち帰ります(「木の実・小金吾討死」)。弥左衛門は、維盛を弥助と名乗らせ匿っています。この家の娘お里は弥助に恋していますが、その素性を知り、身を切られる思いで逃がします。様子を窺っていた権太の訴えにより、ほどなく梶原景時が詮議に訪れます。権太は維盛の首と生け捕りにした内侍親子を差し出します。弥左衛門が怒り、権太を手にかけると、意外な真相が語られます...(「すし屋」)。
これまで『義経千本桜』の知盛・忠信を演じてきた海老蔵が、初役で権太を勤めます。弥左衛門に左團次、梶原景時に獅童と好配役での上演をご堪能下さい。
四、お祭り(おまつり)
赤坂・日枝神社の山王祭とあって、鳶頭と芸者が賑やかに踊り始めます。一座の花形たちによる粋で華やかな清元の舞踊をご覧下さい。夜の部
一、歌舞伎十八番の内 七つ面(ななつめん)
歌舞伎十八番のひとつで、二世市川團十郎が元文五年(一七四〇)二月江戸市村座で初演しました。久しく上演が絶えていましたが、今回海老蔵が新たな構想のもと復活する注目の舞台になります。
二、恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)
封印切飛脚問屋の養子・忠兵衛と遊女梅川は将来を言い交わした仲。忠兵衛は身請けの手付を打ちますが、残りの支払いに窮しています。井筒屋のおえんの取り計らいで、忠兵衛は梅川と久しぶりに再会します。
そこへ忠兵衛の飛脚仲間・八右衛門が現れ、梅川の身請けを断られた腹いせに、忠兵衛の悪態をつき出す始末。この様子を窺っていた忠兵衛は我慢できずに姿を現し、ついには屋敷へ届けるはずだった為替の金の封印を...。
上方歌舞伎の名作に獅童が初めて挑みます。梅川を笑三郎、八右衛門を猿弥、おえんを門之助が演じる清新な配役となります。
三、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)
白浪五人男浜松屋に武家の娘と供侍が婚礼の品を選びにやってきますが、娘は万引きをしたとの疑いをかけられ打ち据えられます。ところがこれは店の者の誤りだったことが分かり、供侍の求めに応じて浜松屋幸兵衛は百両を渡そうとします。それを玉島逸当という侍が呼び止め、娘が男であると見破ります。実はこの二人は弁天小僧、南郷力丸という盗賊二人組。そして玉島逸当こそ盗賊の首領・日本駄右衛門で、浜松屋の金を奪い取ろうとする企みでした。
追手を逃れて稲瀬川に勢揃いした白浪五人男は名乗りをあげます。やがて弁天小僧は、追い詰められ極楽寺の屋根の上で潔く立腹を切ります。一方、山門に潜む駄右衛門は...。
河竹黙阿弥の七五調の名セリフに彩られた世話物の人気狂言を、弁天小僧と藤綱に海老蔵、南郷力丸に獅童、赤星十三郎に春猿、忠信利平に段治郎、駄右衛門に左團次という魅力的な配役でお楽しみ頂きます。




