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愛之助 新派『紙屋治兵衛』記者懇親会
5月22日(木)東京銀座のコートヤード・マリオット銀座東武ホテルにて、8月花形新派公演『紙屋治兵衛』の記者懇親会がありました。
三越劇場で恒例となりました新派公演ですが、今年8月は花形新派公演として新派の英太郎、紅貴代に加え若手ホープの瀬戸摩純をピックアップし、さらに歌舞伎界より片岡愛之助を迎えた公演です。
出席者は、紙屋治兵衛役の片岡愛之助、小春役の瀬戸摩純。この公演への抱負と意気込みを語りました。
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片岡愛之助―――
新派120年という記念すべき公演に出演できて光栄に思います。歌舞伎の「河庄」をまだ演じておりませんが先に新派で治兵衛を演じることになりました。
新派には「滝の白糸」「恋女房」と2回出演いたしまして今回が3回目です。
歌舞伎の治兵衛とは違うまったく新しいものを作りたいです。新派のカラーに染まってその匂いを出したいと思います。
瀬戸摩純―――
小春は怒ったり泣いたり両極端な性格を持つ人物ですが、男性からみて抱きしめたくなるような、かわいい魅力的な女性として演じたいです。
演じたことがないタイプの役なので演出家の成瀬さんに引き出してもらいたいと思います。
新派とはどういうものだと思いますか?―――
片岡愛之助―――
歌舞伎と比べてリアルだけれども、歌舞伎の見得のように止まった時の形の美しさがあります。また女優と女方と男優が同じ舞台にいるというのがすごいところだと思いますね。歌舞伎では女方さん相手なのですが今回は女優さんが相手なので稽古場から緊張します。
瀬戸摩純―――
リアルでかつ浮世絵のように美しいものだと思います。
新派の魅力を若い世代の観客に伝えるには?―――
片岡愛之助―――
新派の作品は着物から洋服へ変わる時代背景なので、現在の若い人にとっては逆にその時代をまったく知らないので新鮮に映ると思います。また歌舞伎ファンの方にも見ていただきたいです。一度見たら絶対にまた見たいと思ってもらえると思います。
瀬戸摩純―――
新派はリアルを表現しているので時代背景、風景などの細かいところもぜひ見てもらいたいです。新派の俳優は隅々までそういう時代を演じられる人ばかりです。また人の気持ちは変わらないのでその心情や人情といったものを伝えられたらと思います。
新派120年への思い―――
瀬戸摩純―――
私と同じ世代の人たちに見て楽しんでもらいたいです。1月から続いている新派120年記念公演のバトンを受け取った気持ちです。6月演舞場から受け取って9月の南座へ続けたいと思います。
お互いをどう思いますか?―――
片岡愛之助―――
新派公演に出演したときに同じ作品に出ていらっしゃいましたが、同世代の方にも凄い人がいらっしゃるのだと思いました。舞台姿も性格も八重子姉さんに似ているところがあるような気がします。とても魅力的な女優さんですね。
瀬戸摩純―――
今まさに「旬の男」だと思います。本当に休みなくあちこちで活躍なさっているのがすごいと思います。
最後に一言―――
片岡愛之助―――
(台本に書かれている)言葉を大切にして上方の匂いを出したいです。一度ご覧になったお客様がもう一度見たいと思う芝居にしたいと思っております。
瀬戸摩純―――
大役で緊張しておりますがとにかく体当たりでがんばりたいと思います。
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8月三越劇場花形新派公演『紙屋治兵衛』は8月10日(日)から26日(火)までです。