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勘三郎『法界坊』 平成中村座で意気込み
平成中村座十一月大歌舞伎、『隅田川続俤 法界坊』が11月1日初日を迎えます。『法界坊』は第一回平成中村座旗揚げ公演(2000年)で初演され、その後大阪、歌舞伎座、そして昨年はニューヨークでも上演され好評を博し、更に進化を遂げて、浅草の地に8年ぶりに戻ってきました。
中村勘三郎と演出の串田和美の手によって生み出された、残忍かつ愛嬌ある法界坊が、平成中村座で縦横無尽に暴れまわる楽しみな舞台。出演は中村勘三郎はじめ、中村扇雀、中村橋之助、坂東彌十郎、中村勘太郎、中村七之助、片岡亀蔵、笹野高史など息のあった顔触れが揃います。初日を前に、主演の勘三郎と演出の串田和美が意気込みを語りました。
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中村勘三郎---
8年ぶりに帰ってきた『法界坊』、「浅草龍泉寺の釣鐘建立・・・」というセリフで始まるお芝居が浅草でやれるのは嬉しいですね。昨日も遅くまで稽古して、すごく面白いラストシーンになってますよ。
串田和美---
平成中村座はこの『法界坊』から始めました。歌舞伎は決まったものをそのまま上演していると思っている人も多いかもしれませんが、『法界坊』は、こうしてお客様と一緒にどんどん変化して成長する作品になっていてとても嬉しいです。法界坊がだんだんと怖くなっていく、すごく面白いお芝居なのでぜひ期待して見にいらしてください。
勘三郎---
キザじゃないけれど、『法界坊』はずっと英語でやっていたので、日本語のセリフを忘れてしまって(笑)。11月7日にはニューヨークバージョンがあるので、英語版、日本語版、どちらも駄目にならないように…串田監督からは、途中に英語のセリフが入っても面白いよと言われたので、日本語版でも英語のセリフを使うかもしれません(笑)。
10月は『仮名手本忠臣蔵』という古典を上演し、11月は昨晩まで構想を練りながら作り上げている『法界坊』、そういう作品を2ヶ月続けてやれるのは、本当に嬉しいです。ニューヨークよりパワーアップして、コクーンよりももっと派手になりそうな『法界坊』に、今からワクワクしています。
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公演情報はこちらをご覧ください。
11月『隅田川続佛 法界坊』