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渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊』出演者らが意気込みを語りました

渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊』出演者らが意気込みを語りました

▲ 作品をイメージして演出・串田和美が描いたポスターを前に(左から七之助、獅童、勘九郎、宮藤官九郎、串田)

 

 6月15日(金)から7月7日(土)、Bunkamuraシアターコクーンで、渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊(てんにちぼう)』が上演されます。
 とどまることなく進化を続けるコクーン歌舞伎、今回は、幕末に上演された河竹黙阿弥の幻の作品に挑みます。2009年、歌舞伎座さよなら公演十二月大歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』で初めて歌舞伎の作・演出を手掛けた宮藤官九郎による新たな脚本、串田和美の演出・美術で、初演から150年のときを超え蘇る『天日坊』。中村勘九郎、中村獅童、中村七之助といった次代の核となる歌舞伎俳優と、ジャンルを超えた個性豊かな俳優たちがシアターコクーンを熱くします!
 公演に先立ち製作発表記者会見が行われ、出演者らが意気込みを語りました。

串田和美
 今回、宮藤官九郎さんに仲間になっていただきました。2年半前、歌舞伎座で『大江戸りびんぐでっど』を拝見し、江戸の芸能はこんなふうに自由で、楽しさを勝手に探し回って喜んだものだったのではなかったかと気づかされ、いつかぜひご一緒したいと思っていたのでとても嬉しいです。さらに、白井晃さんをはじめ7人もの歌舞伎以外の俳優さんにも出演していただきます。彼らの思う「歌舞伎」というものを怖れずに出してもらい、逆にこちらが大発見をする、そんな感覚が起きるのではないかと思っています。自分の運命をガラッと変えようとする"天日坊"、勘九郎さんの成長と共に思いが膨らんできました。皆さんと一緒にできるのが凄く楽しみです。

宮藤官九郎
 コクーン歌舞伎は第一回からほぼ毎回拝見していて、その度にビックリして楽しみにしていたのですが、まさか自分が携わるとは思っていませんでした。『大江戸りびんぐでっど』という"ゾンビもの"を上演したとき、凄く誉めてくださった串田さんに誘っていただき、とても嬉しいです。『天日坊』は145年上演されていない黙阿弥の歌舞伎ですから、駄目なところは黙阿弥の本がそうなっていたから、良いところは僕が変えた、と思ってください(笑)。自分の素性が何だかわからないのに、人から言われて「こうかもしれない」という方向に真っ直ぐ進んでいく主人公と勘九郎さんの真っ直ぐなところが通じていて、まさにピッタリではないでしょうか。

中村勘九郎
 初演からコクーンを支え闘っている串田監督、そして宮藤官九郎さんとご一緒出来るのは本当に嬉しいです。作者の河竹黙阿弥は七五調のセリフに、その時代の「格好いい」言葉を選んでいて、江戸時代の人たちはそれを「格好いい」と感じていたのだと思います。宮藤さんの本にはまさに江戸の人が「格好いい」と感じた黙阿弥のようなセリフがたくさん詰まっていて、それをどう表現できるか、自分たちが培ってきたものを全て注ぎながら創っていきたいと思っています。父(勘三郎)が本を読んで「俺はこれ出ないけどさ・・・大丈夫か?」って(笑)。父が不安になる事もなかなかないので「やったな!」と、それ程面白い本ですので、楽しみにして下さい。

中村獅童
 コクーン歌舞伎は9年ぶりになります。最初は『夏祭浪花鑑』に出演させていただきましたが、勘三郎兄さんが勘九郎時代で、串田さんと切磋琢磨して熱い気持ちで芝居を創る姿を見て、時代を開拓していく人のエネルギーは凄いなと感じていました。そしてその熱い芝居づくりの現場に参加できたのは、今の自分にとってとても大きなことでした。今回の公演では、叱って下さる勘三郎兄さんはいらっしゃいませんし、僕らの世代で引っ張っていかなくてはいけません。いままでコクーンで培ったこと、叱られたことを思い出しながら、また新しいコクーン歌舞伎を、大好きな方々と一緒に創っていけることを、今から楽しみにしています。

中村七之助
 私も今回の作品が凄く楽しみです。コクーン歌舞伎始まって以来の若い年代での舞台が、本当にどうなるのか、いまからワクワクしています。私は16歳で初めてコクーン歌舞伎に出演させていただきました。その時は普段の歌舞伎でも、あまり大きな役の経験がない時期で、手も足も出なかった思い出があります。その時、芝居の基礎を手取り足取り教えてくださったのが串田さんでした。宮藤官九郎さんとは監督・脚本をされた映画『真夜中の弥次さん喜多さん』に出演し、ご一緒させていただきました。舞台は串田さん、映像は宮藤さん、2人の育ての親に囲まれて挑むコクーン歌舞伎が今からとても楽しみです。

2012/05/08