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亀治郎 公文協東コースでの意気込み

 6月30日より、全国公立文化施設協会主催東コース松竹大歌舞伎が始まります。『操り三番叟』『御目見得 口上』『弁天娘女男白浪』と楽しみな演目が揃う東コース。主演の市川亀治郎が取材会を行い、意気込みを語りました。

市川亀治郎―――

 昨年に続いての夏の巡業で今年は東コース、北海道から西は丸亀まで27都市を回らせていただきます。演目もお馴染みの演目が揃い一人でも多くの方に見ていただきたいと座中一同願っています。

 弁天小僧菊之助を初めて演じたのは2001年の浅草歌舞伎で、今回で3回目となります。回を重ねるごとに自分の工夫が出てきてしまうので、今回はもう一度初心にかえって勤めたいと思っています。猿之助さんから教えて頂いた弁天小僧は、男らしさよりも中性的な感じを大切にしています。生意気な少年っぽさが出せて、本当に歌舞伎らしいとお客様に思ってもらえるような舞台にしたいと思っています。

 意外と芝居の間に用事のある演目です(笑)。例えば、万引きする品物の並べ方。あれも全部後の手順を考えて並べますし、キセル・タバコぼん・手ぬぐいの扱い、せしめた小判を懐のどこに入れたら落ちないかなど、結構、用事が多いので、そんなところにも難しさがあります。

 お客様との掛け合い的なところもあるし、南郷力丸との息、役者同志舞台上でのやりとりが演じていて面白いですね。南郷役の亀鶴さんとは捨てゼリフの事など綿密に打合せをするつもりです。亀鶴さんには『亀治郎の会』にもご出演いただいているので、安心して弁天小僧を勤めることができます。


巡業で訪れる町の方へ―――
 劇場に足を運んでいただくのは、ある意味で舞台に参加して楽しんでいただくようなものだと思うんです。歌舞伎を楽しんでいただくのはもちろんですが、ぜひこういう機会に、生で人がやりとりをする舞台ならではの楽しさを味わっていただきたいと思っています。舞台はひとつのお祭りのような物です。ぜひ参加していただけると嬉しいですね。

 面白いことに、各地を回ってみると、お客さんの違いが舞台で如実に解ります。土地の雰囲気や空気が違うからでしょうかね。時間があれば、訪れた町を歩くようにしています。歩くとその町の雰囲気が良く解って、こういう芝居がしたいという思いが沸々とわき上がってきます。


巡業を乗り切るために―――
 27都市を回り、昼25回、夜23回、全48ステージ。ちょうど夏の暑い時期に各地を移動するわけですから、健康管理に気をつけないといけません。

 僕自身はストレスはたまりませんが、移動はやはりキツイです。それが癒されるのは、お客さまの熱狂なんです。お客様が元気だと"役者馬鹿"という言葉があるじゃないですか(笑)、本当に乗せられます。歌舞伎は静かに観るものじゃ無くて、お客様にもどんどん参加していただきたいと思っています。


巳之助との共演―――
 巳之助君とは、今年の一月に浅草歌舞伎でご一緒し、それが縁で今回赤星十三郎に出ていただくことになりました。共に大役をやって、皆で勉強しようという思いで、非常に楽しみです。

 五人男の勢揃いは役者を何年やっていても本当に緊張します。ちょっとでも足が震えると下駄がカタカタ鳴りだして、止めようと思うと余計に鳴る(笑)。そういう緊張感は誰もが通ってきています。それを克服するには、やはり舞台の数を踏むしか無いんです。巡業は数が多いですから、そういう場をこなしていくという意味で恰好の場所です。巳之助君にとって貴重な経験になってもらえればいいなと思っています。

 弁天小僧のお膝元、鎌倉芸術劇場での公演もある、全国公立文化施設協会主催東コース松竹大歌舞伎。ぜひお楽しみに。

亀治郎 公文協東コースでの意気込み

2008年06月16日

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