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仁左衛門 公文協東コースへの思い

公文協中央コースで出演者が意気込み

 6月30日より、全国公立文化施設協会主催東コース 松竹大歌舞伎が始まります。『正札附根元草摺』『義経千本桜』と楽しみな演目が揃う東コース。片岡仁左衛門が公演への意気込みを語りました。

 巡業に伺うのは襲名の時以来で、実に10年ぶりです。普段歌舞伎を生でご覧頂けない皆様に舞台を観ていただくのは本当に大切な事で、その役目を仰せつかったことを非常に嬉しく思っています。

 今回、『義経千本桜』でいがみの権太を勤めます。この演目は大阪と東京で演出が違っていますが、私はそれぞれを混ぜてテンポを良くし、初めてご覧いただく方にも楽しんでいただけるような演出にしています。私なりにいろいろ考えた事もあって、愛着もあります(笑)。その演出が様々な土地の皆様にどのように受けていただけるのか楽しみです。また、兄の秀太郎が小せんと平維盛を勤めてくれますが、どちらも大阪の味があって、私も非常に楽しみにしています。

 権太は、すし屋のボンボンで、グレるきっかけは小せんに惚れてしまった事からです。だから、小せんと権太には強い絆があって、権太は亭主でありながら甘えがあり、悪でありながらどこかに優しいところがある、そういう人物です。後半に、忠義への思いと親の勘当を許して欲しいがために家族を犠牲にします。いつでも改心したい、チャンスがあれば勘当を許して欲しいと思っていた権太が、ようやくチャンスを生かして性根を改める・・・なかなか素直になれない人っていますからね(笑)。そういった演じわけも面白いところです。

 今回の巡業は茶店の場もあります。すし屋の前に権太の家族の姿を描く事で、後の感動もしっかりと伝わりますし、何より庶民のお話ですので、きっと観客の皆様も身近に感じで下さると思います。また、華やかな舞踊『正札附根元草摺』では、孝太郎、愛之助の奮闘もお楽しみいただけると思います。

 地方巡業に伺うと、その土地その土地で受けて下さるところが違って、それが面白く楽しみの一つです。この巡業で歌舞伎のファンを一人でも増やしたいと思っていますし、この舞台を観た方が東京や大阪のお芝居に一人でも多く来てくだされば嬉しく思います。そして皆様に「ああ、歌舞伎って面白いな、又来年も早く来てほしいね」と言われるように頑張りたいと思っています。

 公演情報はこちらをご覧ください。

2009年06月19日

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