勘九郎が松尾芸能賞新人賞を受賞しました

中村勘九郎が松尾芸能賞新人賞を受賞しました

 3月29日(木)に、第33回松尾芸能賞の贈呈式が東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京で行われ、中村勘九郎が新人賞を受賞しました。

 松尾芸能賞は故・松尾國三氏が昭和54年に設立した財団法人松尾芸能振興財団が創設したもので、日本の伝統ある劇場芸能を助成し、文化・芸能の保存、向上に寄与した人に贈られる賞です。

 勘九郎は、病気休演の父・勘三郎に代わり勤めた『夏祭浪花鑑』団七九郎兵衛をはじめ、『封印切』『一本刀土俵入』『積恋雪関扉』などで新境地を開拓、清新な演技を見せて将来への期待を高めたことに加え、今回大賞を受賞した三谷幸喜氏の新作『ろくでなし啄木』での演技も評価されての受賞となりました。

中村勘九郎が松尾芸能賞新人賞を受賞しました

 中村勘九郎インタビュー

 勘九郎さんに受賞の喜びをうかがいました。

――勘九郎の名前になって初めての賞です。
「ありがとうございます。まだ、ピンとこないところもあるんですが...。というのも、勘九郎としてはまだ何もやっていないですから」

――でも、勘九郎として襲名興行を2か月されました。
「まだまだです。気を抜くと体を壊すので、気をはっています。今回の襲名披露公演では、先輩が教えてくださることが、本当に血となり肉となるんだなということを、つくづく感じております」

――今回は、勘太郎時代の活躍も大いに評価されての受賞です。
「はい、ですから本当を言うと、勘太郎にあげたかったな、と思うところもあります。特にうれしかったのは、大賞を獲られた三谷幸喜さんの作品『ろくでなし啄木』が、僕の受賞の選考理由に入っていたということです。歌舞伎をやっていてるだけでなく、同じ芸能の一つである演劇として、この作品をやれてよかったと思っています」


 賞の詳細については、松尾芸能振興財団のホームページをご覧ください。

2012/03/30