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猿之助が語った、進化する『ワンピース』

猿之助が語った、進化する『ワンピース』

 

 

 3月1日(火)から始まる、大阪松竹座のスーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』に出演・演出の市川猿之助が、再演に向けての思いを語りました。

まったく別物になります!

 あれから4カ月。「第三幕が変わるし、まったく別物になります。尾上右近君が入って新しいキャラクターが登場し、第二幕のやりとりも変わるし、宙乗りも…」。再演に向けて猿之助は、東京公演をご覧になったお客様にも新鮮に観ていただけると、太鼓判を押しました。

 

 再演でももちろん斜め宙乗り。「2階の前列や上手側のお客様にも喜んでいただけて、より立体的に感じられます。プロジェクションマッピングで床に映したり、お客様を波に見立てたりもするので、実は2階は特等席」と、にっこり。東京に比べてコンパクトな大阪松竹座ですが、「舞台が大滝で埋まるからものすごく迫力が出るでしょう。第一幕の終わりのハンコックも、舞台装置の中に埋まるくらいになるはず」と、楽しみにしている様子がうかがえます。

 

 ルフィが兄弟の契りを結んだエースには平岳大。「学校が同じで一つ学年が上。背が高く、学校でも有名な人でした。共演が非常に楽しみ。今度は年上のお兄さんです」。エンターテインメント性を指向したと言う新橋演舞場での初演を、「三世代で、家族そろって観に来てくれているのがよかった」と振り返り、大阪松竹座、続く博多座での再演に向けて、猿之助は終始笑顔で語りました。

 

猿之助が語った、進化する『ワンピース』

原作、スーパー歌舞伎、若手の活躍

 スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』成功の要因を、「原作のもつ人気、スーパー歌舞伎が今まで築き上げてきた評価、若手の人気」と分析した猿之助は、歌舞伎が持つさまざまな古典の手法に加え、スーパー歌舞伎や自身がこれまで見てきた国内外の数々のステージの新しい発想や技術をとり入れつつも、「全部そうしてしまえばできるものを、アナログの部分も残しつつ、どこまで取り入れるか」が肝だったと言います。

 

 また、世界中に広がるほどの原作のファン、漫画『ONE PIECE』を知らない歌舞伎のファン、「どっちに傾いてもダメで、塩梅は難しかったですけれど、原作者の尾田栄一郎先生と、そこは変えない、ここは変えていいんじゃないかと、すりあわせをしつつ進めました」とのことで、デジタルとアナログ、漫画と歌舞伎、あらゆる側面で絶妙なバランスに苦心していたことがわかりました。

 

 一方、若手の活躍は演出者としては「会心の一撃」のひと言で、「主役が客席を圧倒する覇気は、若い頃に思い切り活躍していないと出ないと、猿翁の伯父も言っていましたが、今回、若手はひと回りもふた回りも覇気が身に付いたと思います」と、これまた満面の笑顔で語りました。特に巳之助の演じるボン・クレーは、「あんなに面白いものになるとは」と、うれしい誤算だったようです。

 

苦労が生み出したピースがつながって

 猿之助が演じたルフィについては、主題歌「TETOTE」が創造の突破口になったと言います。「この歌を聞いて、そうか、“ワンピース”=ひとつなぎ、つまり人と人をつなぐ…。ルフィはなるべく表に出ず、若手を活躍させて皆を固めていくのがいいのではと」。演出に迷ったときも、稽古場に曲を流して乗り越えていたそうです。「最初はもっと“和”に寄った曲だったらしいんですけど、まったく歌舞伎から離れた曲をつくり直したそうです」。その結果、猿之助が思い描いていた、お客様が手拍子で盛り上がるシーンが生まれました。

 

 ハンコックとルフィの早替りでは、「傷が意外と大変。音楽に合わせる秒数も決まっているので」と明かし、「ダンスの振付を日本舞踊化しなかったから、皆に苦労をかけた」「ニューカマーランドをどうするかは困りました。ニューカマーは歌舞伎にない表現なので」と、語り出せば苦労話も尽きないのですが、それらを払拭するものが猿之助を再演へと大きく突き動かしているようでした。

 大阪松竹座スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』は、3月1日(火)より、25日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2016年02月24日

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