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大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 

 

 2月1日(水)から始まる大阪松竹座「二月花形歌舞伎」に出演の尾上松也、中村梅枝、中村歌昇、中村壱太郎、坂東新悟、尾上右近、中村種之助が、公演への意気込み、出演演目について語りました。

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 「僕たちの世代で、一昨年の南座に続き、関西でひと月公演ができることがありがたい」。松也の言葉は七人共通の思いです。うれしいと同時に責任も感じる「二月花形歌舞伎」ですが、「この世代で『金閣寺』に挑むことはまずないと思います。ぶつかり合いながらやっていきたい」との梅枝の言葉に、期待も高まります。若い世代が、同世代にもぜひ歌舞伎に触れてみてほしいとの思いを込めて臨みます。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

大役、憧れの役に挑戦

『義経千本桜』「渡海屋・大物浦」

 立役の代表的な大役、銀平実は知盛に挑戦するのは松也です。「平家の人々の執念を、知盛を通してお客様に感じていただける芝居ができたらと思います」。刀を捻じ曲げて五郎、丹蔵をあしらうところから、海へ飛び込む最期の迫力まで見せ場はいくつもあります。10年ほど前までは、「立役はやっても義経で、当時、注目していたのは典侍の局。(知盛は)想像もしていませんでした」。近年は立役を中心に勉強するようになり、見方も変わってきたと言い、満を持しての大役挑戦です。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 大役といえば、芝居の幕切れを飾る弁慶も重要な役割を担います。歌昇は、「役の大きさが必要。しっかり教わり、教えていただいたことを素直にできたらいいなと思う」と語りました。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 昨年6月の「大物浦」の猿之助の典侍の局を、「絶望的ななか、悲しいけれども光り輝く美しさ、歌舞伎の様式美があふれていて、本当に素敵だなと拝見していました」、というのは壱太郎。時代物の位取り、役の人物の大きさを大事に、また、「渡海屋」での世話女房の面白さ、せりふの妙も出せればと、典侍の局に挑みます。

 

 銀平に刀を捻じ曲げられた悔しさを、“魚づくし”でしゃべり、「大物浦」ではご注進と駆けつけるのが相模五郎。「憧れのお役。うれしい以上に、拝見してきた先輩方を思い出して、自分にはできないんじゃないかと、見ていた台本をそっと閉じたくらい」との言葉からは、役にかける種之助の思いが伝わってきます。もう一人のご注進、入江丹蔵は2度目の右近、「もう一度見つめ直し、自分なりの奥行きをちょっとでも出せるように努力したい」と、こちらも意欲満々です。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 義経という役をずっとやってみたかったという新悟は、うれしさもひと一倍です。「稽古では、これは知盛の悲劇であって、義経の悲劇ではない。この場の義経はすべてをわかって采配する御大将の格、強さが必要と言われました。女方の自分を忘れてなりきりたい」。

 

お客様の気分を変える踊りを『三人形』

 前幕の重厚なドラマから一転、華やかで明るい舞踊。「お客様に楽しかったねと、帰ってもらえるように」(梅枝)、「精いっぱい明るくお客様を送り出したい」(新悟)、「何がいいといえないけれど、よかったとふわっと思ってもらえたら」(種之助)と、三人の心は一つです。「人形が踊り出す舞踊なので、奴役というよりも、より“奴らしく”勤めたい」と、種之助が目標を掲げました。

 

役にかける思いはさまざま『金閣寺』

 「時代物のなかでも本当に大時代の芝居。まずは舞台面に負けない芝居ができるか。これまで培ってきたものが、こういう大時代のもので出ればいいと思っています」。三姫への初挑戦が雪姫ということが意外だったという梅枝ですが、「雪姫を一生かけてやっていくつもりで、今回挑みます」と、決意を見せました。その初めの一歩、見逃すことはできません。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 直信の壱太郎、慶寿院の新悟は、せりふも動きも少ないなかで役の性根をどうしたら出せるのか、「まだまだ模索中」。そして、大膳として又五郎が出演することには二人だけでなく、出演者全員が「なにより心強い」と口をそろえました。これまで『金閣寺』は見るだけだったという鬼藤太役の右近も、「この芝居をより深く知ることができる」と、一所懸命勤めることを誓いました。

 

大阪松竹座「二月花形歌舞伎」出演者が語る

 そして、その又五郎の大膳にぶつかっていくのが歌昇の東吉。大きな役ができることに感謝し、「教えていただいたことを自分の身に沁み込ませ、舞台でいかんなく発揮できることが大事」と身を引き締めました。佐藤正清の種之助は、ほかの芝居でも加藤清正の役を演じることが多く、縁を感じているそう。「この正清では、大膳に信用される安心感も、手ごわさも出していきたい」と、意気込みを見せました。

 

親子であり親子でない新たな『連獅子』を

 松也の親獅子の精、右近の仔獅子の精は、5年前に「子供歌舞伎教室」で一日だけ踊っています。今回は、「親と子の関係性をかみしめながらしっかり前半を踊り、最後は爽快な気分で帰ってもらえるようにしたい。若さを活かしてできるところは活かし、そうでないところはひと段階上を目指す」と松也が言えば、右近は年齢の近い親子なので、「子どもらしくはつらつと勇猛果敢な獅子の一面と、品格を織り交ぜながら」探っていくと言います。

 

 本物の親子でもなく、親子ほどの年齢差もない、それを逆手にとって、「若い者どうしならではの『連獅子』」(松也)が見られそうです。

 大阪松竹座新築開場二十周年記念「二月花形歌舞伎」は、2月1日(水)から25日(土)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2017年01月16日

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