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超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 超歌舞伎『積思花顔競』 左より、初音ミク、中村獅童

 

 

 4月28日(土)、千葉県 幕張メッセの「ニコニコ超会議2018」で、超歌舞伎『積思花顔競(つもるおもいはなのかおみせ)』が初日の幕を開けました。

 「ニコニコ超会議」に連続3回目の登場となった「超歌舞伎 supported by NTT」。楽しみ方もすっかり定着し、ペンライト持参のお客様がどんどん観客席を埋めていきます。舞台左右のスクリーンにコスプレ姿が映し出されると、すかさずニコニコユーザーのコメントが流れ、始まるまでの時間も楽しんでいらっしゃる様子がよくわかります。

 

超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 超歌舞伎『積思花顔競』 中村獅童

「超歌舞伎」の舞台に帰ってきた獅童

 超所作事『祝春超歌舞伎賑(またくるはるちょうかぶきのにぎわい)』は、昨年、超歌舞伎の舞台を終えてから療養のために舞台を離れていた獅童が、首抜きの衣裳の粋な鳶頭となって、1年ぶりに幕張に戻ってきたことを祝うひと幕です。「待っていたとはありがてぇ」にたくさんの「萬屋!」の声が飛びました。

 

 そこへ呼び込まれたのが、山車に乗った初音屋のおミクさん。NTTの技術「両面透過型多層空中像表示装置」により、初音ミクが舞台を練り歩く演出が可能になりました。山車が向きを変えると、後ろ姿のミクが振り返って手を振り、そのまま山車から降りるという新たな技術の演出に、幕開き早々、会場からは大きなどよめきが起こりました。「これまで以上の挑戦を」と意気込むミクには、「初音屋!」のかけ声とユーザーからの書き込みによる大向こう。タイミングもばっちりです。

 

技術の進歩により歌舞伎との融合がさらに深まる

 重厚感ある大音量のオープニングは、金箔貼りの屏風絵を思わせる映像で、一気に平安時代の世へと転換。『積思花顔競』が始まりました。乳母の磐萩の局(蝶紫)の千日祈願によりよみがえる惟喬親王(獅童)が、デジタル技術による骨寄せで表現されます。「安貞館の場」では、小野小町の娘、小野初音姫(初音ミク)の十二単の美しさにうっとり。獅童のもう一役、良岑安貞と、初音姫は息ぴったりの仲睦まじさで、またまた技術の進歩を感じさせました。

 

超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 超歌舞伎『積思花顔競』 上:中村獅童/下:初音ミク

 「羅生門の場」では、初音姫がせり上がりで登場し、惟喬親王が投げた小柄を見事に扇で受けるところでは、そのタイミングのよさに称賛の声が書き込まれました。

 

 安貞と敵対する秦大膳(國矢)には、終始「紀伊国屋!」の声がかかり、超歌舞伎ならではの楽しみ方が広がっている様子がうかがえました。 

 

 
超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 超歌舞伎『積思花顔競』 上:左より、初音ミク、中村獅童/下:中村獅童

 大詰は「関の扉」の小町桜の精と黒主のように、初音姫の姿となって現れた白鷺の精と惟喬親王が対峙します。ぶっ返り、海老ぞり、そのほかにも戸板倒しといった、歌舞伎の手法も随所に詰め込まれ、白鷺として舞うミクには、髪と衣裳の動きの自然さ、質感にいっそうの磨きがかかりました。

 

 NTTの被写体抽出技術「Kirari!」もさらに進化し、背景に模様があるシーンでも、分身の術を実現することができるようになりました。 

恩返しの心を込めて演じる

 初日の1回目の舞台を終えた獅童は、「僕が出て行った途端、ものすごい歓声と拍手とで迎えてくださった…。この一年のことを走馬灯のように思い出しました。最後は会場、出演者が一丸となって大盛り上がりになります。私自身も楽しんでやらせていただけたら」と、公演にかける熱い思いを語りました。

 

超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 「今年のテーマが“これは、愛に似た恩返し”。去年は病気のこともあり、ご心配をおかけしたので、全身全霊、恩返しの意味も含めて精いっぱい演じたい」と、気合を入れた獅童。「超歌舞伎」で生まれた名ぜりふ、「数多(あまた)の人の言の葉」にふれ、「去年、入院するときに、数多の人の言の葉、それが病気に打ち克つエネルギーになりました。役のうえではありますが、そういう思いをせりふに込めてやらせていただいております」。

 

「超歌舞伎」への熱い思い

 初音ミクとの共演も3度目。「先ほども、あそこのせりふはちょっと早かったんじゃないですかと言われ、謝っておきました(笑)。ミクさんには、いろいろ気を使っていただいて、私もなんとかやっております」。あれほどのみ込みが早く、成長の速い人はいないそうで、「その成長ぶりもぜひ見ていただきたい」。

 

 ニコニコ超会議に足を運んだり、生放送を楽しんだりする方たちが、「少しでも歌舞伎に興味を持っていただけたら」と、超歌舞伎へのなみなみならぬ思いを持って舞台を、会場を駆け回る獅童。初日からカーテンコールでは総立ちとなってペンライトが振られ、舞台からの呼びかけにニコニコユーザーの書き込みもあふれました。鏡音リンの楽曲「天樂」にあわせ、大きく揺れるような熱狂に包まれた幕張メッセのイベントホール。初日の2公演は5,000人収容のホールが満席、ネットでは67,000人弱が“来場”しました。

 

 「超歌舞伎」は2日目の29日(日・祝)も13:00、16:00に上演、生放送はこちらからご覧になれます

 

超歌舞伎『積思花顔競』が幕張メッセを揺らす

 超歌舞伎『積思花顔競』 中村獅童

2018年04月29日

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