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「竹之助の会」を語る竹三郎、竹之助

「竹之助の会」を語る竹三郎、竹之助

 8月4日(土)、大阪 大丸心斎橋劇場で開催される、坂東竹之助 自主公演「第一回 竹之助の会」に向け、竹之助と、『歌しぐれ』監修の坂東竹三郎が、公演に向けての思いを語りました。

 5年前に傘寿記念の自主公演を開いた竹三郎が、「(舞台では)年の差を感じない」と紹介した竹之助。年増の似合う弟子に、自分が元気なうちに勉強させてやりたい、という温かい師匠の気持ちを受け、入門して16年目の竹之助が初めての自主公演を開きます。

 

竹之助にぴったりの役と師匠も太鼓判

 「大阪の芝居を体現したい、大阪の匂いを勉強させていただきたい」と、竹之助は関西の作家、郷田悳(とく)が三世梅玉、魁車、三世寿三郎に当て書きした作品から、代表作の一つ『歌しぐれ』を上演演目に選びました。本公演では昭和18(1943)年が最後という珍しい演目を選んだところは、いつも埋もれていた作品でファンを楽しませてきた師匠、竹三郎譲りです。

 

「竹之助の会」を語る竹三郎、竹之助

 「扮装も珍しい御高祖頭巾です。会話劇に近いもので、情、ハートのある芝居です。その情感を一日でも早く体現できる人間になりたいと思っております」。大阪という街が、人情のお芝居が好かれる街であってほしいと願っての上演です。演じるおぬいは、「別れた娘に会いたい一心で、何事にも耐える。店が危ないときに汚名を被って出ていき、夫の市郎右衛門からもらったひと言を頼りに耐えている女」、僕は好きですと続けました。そういう「“大阪の女”を演じられる人間でありたいと思います」。

 

 『雷の道行』も珍しいもので、「振りもまったくないので、一緒に踊る涼太朗くんと一緒に、ゼロからつくらせていただきました。扮装は記録に残るものではなく、傾城と着ぐるみの雷で戯画的に、しゃれたものにしたい」と、踊りはあまり得意ではないけれどと断りつつも、お客様に楽しんでいただこうという意欲を見せました。

 

「竹之助の会」を語る竹三郎、竹之助

やることに意義がある自主公演

 竹之助は、上方歌舞伎塾第三期生。指導者だった竹三郎は、「(当時から)たいへん熱心な子でよく勉強している」と、今も変わらぬ芝居に対する情熱と真面目な姿勢に感心している様子です。自主公演の先輩として、「主役をして初めて脇の大事さがわかってくる。会をすることで(勉強したことが)身につき、本公演につながってくる」と、開催することの意義を切々と語りました。

 

 竹之助が目指すのは舞台もお客様も裏方も一体となった、師匠の傘寿記念の会。そして、スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』の竹三郎のせりふを引いて、「心の病に効く何よりの薬は人の心の優しさでございます、これが言えるような役者になりたい。いろんなものを積み重ねて初めて出る言葉です」と、目標を掲げました。「弟子である以上は師匠の背中へ1ミリでも近づきたい」と、果敢に挑戦する初めての自主公演「第一回 竹之助の会」。ぜひ、足をお運びください。

2018年06月15日

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