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スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の開幕を前に

スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の開幕を前に

 

  2024年2月4日(日)に新橋演舞場で開幕したスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の初日を前に、出演の中村隼人、市川團子、中村米吉が意気込みを語りました。

スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の開幕を前に

 

 まずは隼人が、「最近ではたくさんの新作歌舞伎が生まれていますが、『ヤマトタケル』はその原点とも言われる作品で、上演させていただけること、また38年前の初演と同じ2月4日にヤマトタケル役を勤めさせていただけることは、本当にありがたいことです」と、今の気持ちを率直に語ります。父である中村錦之助も以前同役を勤めた経験があることに触れ、「スーパー歌舞伎で親子で主演を勤めることは初めてのこととうかがっていますので、本当に身の引き締まる思いでいます」と、気合いを込めます。

 

  
スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の開幕を前に

 

 團子は、「私が初舞台を踏ませていただいた作品でもありますし、歌舞伎を好きになったきっかけの作品の一つで、思い入れがある作品です。とにかく一所懸命勤めたいと思います」と、語ります。「ヤマトタケルという人物が良い意味で極端な人間であるところが、演じていてとても面白いです。宙乗りは見ている分にはとても美しいですが、いざさせていただくと、羽も長いですし、どれだけ祖父(二世市川猿翁)がすごいことをしていたのかと改めて実感しました」と、噛みしめました。

 

  
スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の開幕を前に

 

 米吉は、「初演のときから私の父(中村歌六)がタケヒコ役でたびたび出演させていただいた縁が深い演目ですので、出演させていただけて本当にうれしいです。今回は梅原猛先生の書いた脚本の通りに、兄橘姫と弟橘姫の2役両方を演じるやり方で久々にやらせていただきますので、そういったところも皆様にお楽しみいただければと思っております」と、述べます。「この2カ月間は、お二人に尽くさせていただきたいと思います」と、笑顔を見せました。

 

 

 昨年逝去した二世猿翁の思いを受け継ぎ、初演当時の演出や構成で上演される今回。「衣裳も初演のものを使用させていただいていますし、新調したものも、(『ヤマトタケル』初演から数々のスーパー歌舞伎の衣裳デザインを担当した)毛利臣男先生のデザイン通りです」と隼人が語ると、團子も、「ヤマトタケルが女に化けて熊襲に潜入するときにつけている髪飾りは初演のままということですので、祖父の汗が染みこんでいるのかなと思っています。お守りのように、守ってくださっていたらうれしいです」と、感慨深げに語りました。 

 新橋演舞場 スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』は3月20日(水・祝)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2024/02/07