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四月大歌舞伎

中村信二郎改め 二代目中村錦之助襲名披露

四月大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年4月2日(月)~26日(木)

昼の部 午前11時~
夜の部 午前4時30分~

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席16,000円
  • 2等席12,000円
  • 3階A席5,000円
  • 3階B席3,000円
  • 1階桟敷席18,000円

上演時間

  • 當年祝春駒

  • 幕間 15分
  • 頼朝の死

  • 幕間 30分
  • 男女道成寺

  • 幕間 20分
  • 鬼一法眼三略巻
    菊畑

  • 源平布引滝
    実盛物語

  • 幕間 15分
  • 二代目中村錦之助襲名披露 口上

  • 幕間 30分
  • 双蝶々曲輪日記
    角力場

  • 幕間 10分
  • 新皿屋舗月雨暈
    魚屋宗五郎

演目と配役

昼の部

一、當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)
曽我五郎
曽我十郎
小林舞鶴
茶道珍斎
工藤祐経
     
     勘太郎
     七之助
     種太郎
     
二、頼朝の死(よりとものし)
将軍源頼家
畠山重保
小周防
小笠原弥太郎
別当定海
別当慈円坊祐玄
藤沢清親
榛谷重朝
大江広元
中野五郎
尼御台政子
     
     
     
     
     
     
     
     門之助
     
     
     
三、男女道成寺(めおとどうじょうじ)
白拍子桜子実は狂言師左近
所化





白拍子花子
     仁左衛門
     
     七之助
     種太郎
     宗之助
     
     勘太郎
     勘三郎

鬼一法眼三略巻

四、菊畑(きくばたけ)

劇中にて襲名口上申し上げ候

虎蔵実は牛若丸
智恵内実は鬼三太
笠原湛海
腰元白菊
皆鶴姫
吉岡鬼一法眼
信二郎改め錦之助
     吉右衛門
     
     
     
     富十郎

夜の部

源平布引滝

一、実盛物語(さねもりものがたり)
斎藤実盛
葵御前
瀬尾十郎
太郎吉
郎党
郎党
九郎助
小よし
小万
     仁左衛門
     
     彌十郎
     千之助
     宗之助
     
     
     
     秀太郎
二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)

信二郎改め錦之助
     雀右衛門
     幹部俳優出演

双蝶々曲輪日記

三、角力場(すもうば)
放駒長吉/山崎屋与五郎
藤屋吾妻
平岡郷左衛門
仲居おたけ
角力弟子閂
三原有右衛門
茶屋亭主金平
濡髪長五郎
信二郎改め錦之助
     
     彌十郎
     
     
     
     
     富十郎

新皿屋舗月雨暈

四、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
魚屋宗五郎
女房おはま
小奴三吉
召使おなぎ
父太兵衛
磯部主計之助
浦戸十左衛門
     勘三郎
     
     勘太郎
     七之助
     
信二郎改め錦之助
     

みどころ

昼の部

一、當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)

 工藤祐経(歌六)を親の敵と狙う曽我五郎(獅童)と十郎(勘太郎)の兄弟は、馬の頭部を付けた跨り棒=春駒というおもちゃの行商人に姿を変え、舞鶴(七之助)の手引きのもと、工藤の館に入り込みます。曽我物の登場人物たちによる、幕あきにふさわしい晴れやかな祝儀舞踊です。

二、頼朝の死(よりとものし)

 源頼朝の三回忌供養の場。嫡男の頼家(梅玉)が姿を見せないと騒ぐ群衆を、隠密の中野五郎(東蔵)が鎮めたところへ、頼朝の御台所政子(芝翫)の侍女、小周防(福助)がやって来ます。その卒塔婆奉納をとりなした覆面の武士は、畠山重保(歌昇)。落馬が原因と伝えられる頼朝の最期に居合わせた人物ですが、法要に姿を見せなかったために、大名の榛谷重朝(門之助)や藤沢清親(松江)らに訝しがられます。頼朝の死の真相を知る重保は、耐えきれずに幕府の重鎮大江広元(歌六)に心中を吐露しますが…。
 父への想いや無力な自分の立場に悩む頼家、個よりも幕府の存続を優先させる政子、自責の念に駆られる重保、重保への愛に生きる小周防、そして彼らを冷静に見守る広元。明確に描かれた各人物の心情と、流麗な名せりふの応酬が胸を打つ、真山青果の傑作新歌舞伎です。

三、男女道成寺(めおとどうじょうじ)

 道成寺の鐘の供養に現れた、美しい白拍子桜子(仁左衛門)と花子(勘三郎)。奉納の舞いを舞ううちに、桜子の烏帽子が取れ、左近という男の狂言師であることがわかります。おなじみの大曲を男女二人で踊る趣向がユニークな「道成寺物」。仁左衛門と勘三郎の舞踊での共演もみどころです。

  鬼一法眼三略巻
四、菊畑(きくばたけ)

 菊が咲き誇る兵法学者の吉岡鬼一法眼(富十郎)館の庭。奴の智恵内(吉右衛門)は、実は幼い時に別れた鬼一の弟鬼三太で、鬼一が敵方の平家側に与する真意を探るため、さらに秘蔵の兵法虎の巻を手に入れるために、虎蔵と偽った主君の牛若丸(信二郎改め錦之助)とこの館に奉公しています。虎蔵に一途な恋心を抱く鬼一の娘皆鶴姫(時蔵)は、二人の素性を知ってしまい、さらに皆鶴姫との政略結婚を企む笠原湛海(歌昇)にも、そのことが漏れてしまいますが…。
 菊畑を背景に、菊人形のように美しい登場人物たちが織りなす時代物絵巻。瑞々しい若衆の虎蔵役で二代目を襲名する新錦之助と出演者が、劇中で襲名口上を申し述べます。

夜の部

  源平布引滝
一、実盛物語(さねもりものがたり)

 九郎助(亀蔵)小よし(家橘)夫婦は、源氏再興の念願かなわず命を落とした木曽義賢の妻で、懐妊中の葵御前(魁春)をかくまっています。そこへやって来たのは、平家方の斎藤実盛(仁左衛門)と瀬尾十郎(彌十郎)。葵御前が産む子を検分するためでしたが、窮した小よしは赤子の代わりに、九郎助が拾ってきた白旗を握った女の片腕を差し出します。それは、実盛が斬り落とした九郎助の娘小万(秀太郎)のものでした。実盛はそのときの事情を語り、小万の息子の幼い太郎吉(千之助)に、将来潔く戦場で討たれようと約束します。
 平家に与しながら源氏再興を願う実盛の、懐の深さと誠実さ。颯爽とした仁左衛門の実盛に胸がすくことでしょう。

二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)

 叔父である萬屋錦之介の前名である錦之助は、萬屋一門にとって重要な名跡です。二代目としてその名を引き継ぐことになった新錦之助と萬屋一門、幹部俳優がそろって、襲名の口上を申し述べます。

  双蝶々曲輪日記
三、角力場(すもうば)

 大坂堀江の角力(相撲)小屋。負け無しの大関濡髪長五郎(富十郎)と小兵の放駒長吉(信二郎改め錦之助)の一戦は、意外にも放駒に軍配が上がります。濡髪びいきの山崎屋の若旦那与五郎(錦之助)は、悔しくてなりません。実は、与五郎の恋人である遊女吾妻(福助)に横恋慕する平岡郷左衛門(彌十郎)は、放駒びいき。濡髪は放駒に勝ちを譲ることで、郷右衛門に吾妻の身請けをあきらめてもらうつもりだったのです。
 今も変わらぬ相撲の風俗がいきいきと描かれた楽しい一幕。信二郎改め錦之助が、きびきびとした放駒と「つっころばし」と呼ばれる頼りなくも憎めない若旦那役を、早替わりで勤めます。

  新皿屋舗月雨暈
四、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

 芝片門前の魚屋宗五郎(勘三郎)宅は、屋敷奉公に出ていた妹のお蔦の葬儀で悲しみに包まれています。不義による咎での磯部主計之助(信二郎改め錦之助)によるお手討ちとのことでしたが、お蔦の同僚おなぎ(七之助)の話で、それはとんだ濡れ衣であることが発覚。怒った宗五郎は禁酒の誓いを破って酒を飲み、女房おはま(時蔵)や父太兵衛(錦吾)、店の若い者三吉(勘太郎)らが止めるのを振り切って、磯部邸に怒鳴り込みます。大暴れしながらも、見識ある家老の浦戸十左衛門(我當)のお蔭で斬り捨てを免かれた宗五郎には、さらなる朗報が待っていました。
 1杯目、2杯目と杯を重ねるに従って形相が変化し、酒乱のていになる宗五郎と、それを必死に止める周囲の人々。善良な庶民の姿がリアルに描かれた世話物の名作です。

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