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幸四郎、染五郎が語る、歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」

幸四郎、染五郎が語る、歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」

 

 2026年9月2日(水)から始まる歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」に出演の松本幸四郎、市川染五郎が公演に向けての思いを語りました。

幸四郎、染五郎が語る、歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」

 

「秀山祭」への思い

 明治から昭和にかけて活躍した名優・初世中村吉右衛門の功績を顕彰し、俳名「秀山」にちなみ、二世中村吉右衛門を中心に平成18(2006)年から始まった「秀山祭」。幸四郎は「秀山祭の初年、父(松本白鸚)と叔父(二世中村吉右衛門)と私で会見をしたことを今でも覚えています。その時の父のうれしそうな表情や、叔父の感極まった表情、“秀山祭”が始められるという高揚感のなかで会見に同席させていただいたのがはじまりで、それから20年ずっと続いているというのは、ゆかりのある方々、出演してくださった方々の気持ちがあるからこそです。秀山祭というもののカラーを感じていただけるようにしっかりと勤めていきたいと思っています」と、「秀山祭」へかける思いを語ります。

 

 続いて染五郎は、「高祖父に初世吉右衛門を持つ身としまして、とても特別な興行です。『一條大蔵譚』は播磨屋ゆかりの作品のなかでも、初世、二世が特別な思いを持って勤めてきた演目ですので、いっそう特別な思いで挑みたいと思っております。今後も秀山祭が続いていくように、今回もきっちり勤めてまいります」と続きます。

 

道具の違いも楽しんでもらえれば

 昼の部の『ひらかな盛衰記』「逆櫓」で、初役で樋口次郎兼光を演じる幸四郎は、「これぞ歌舞伎というような演目です。その大きさや存在感、見顕しという、いわゆる歌舞伎の得意技がたくさん詰め込まれているお芝居ですので、しっかりと自分の歌舞伎の芸というものを見つめ直して勤めたいです。“大津宿屋・笹引き”の場面があることで、“逆櫓”で樋口にクローズアップしていくドラマがわかっていただきやすいのではないかと思います」と作品にかける思いを語ります。

 

 夜の部の『沼津』については、「令和6(2024)年の四国こんぴら歌舞伎大芝居で勤めまして、1ヶ月の興行で演じるのは今回が2度目です。松嶋屋のおじさま(片岡仁左衛門)とAプロ・Bプロで勤めさせていただきます。松嶋屋のおじさまの型と、叔父(二世吉右衛門)に教えていただいた型では、大道具が違います。話は同じで道具が違うというのも珍しいのではないかと思いますので、Aプロ・Bプロの違いをお楽しみいただきたいです」とみどころを説明しました。

 

幸四郎、染五郎が語る、歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」

 

哀愁を感じる『一條大蔵譚』を目指して

 昼の部の幕開き『春調娘七種』に出演する染五郎。「華やかで歌舞伎らしい様式美にあふれた作品ですので、理屈抜きで歌舞伎らしさを感じていただきたいです。辰之助さんと團子さんという同世代の二人と勤めさせていただくのですが、荒事の荒々しい曽我五郎、柔らかい二枚目の曽我十郎、女方の静御前という役柄のカラーの違いと、三人の役者としてのカラーの違いを楽しんでいただけたらうれしいです」と語ります。

 

 夜の部『一條大蔵譚』について染五郎は、今年出演した『ハムレット』との共通点を挙げます。「ハムレットと大蔵卿は、2役とも、とても高貴な身分で外からは恵まれているようにみえるが、実は誰にもわかってもらえない悲しさ、孤独感を感じているという部分が共通していると思っています。そういった哀愁を感じていただけるような大蔵を目指したいです」と意気込みました。

 歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」は9月2日(水)から26日(土)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2026/08/24