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鴈治郎が浅草寺で襲名披露の「お練り」
2月27日(金)、中村翫雀改め四代目中村鴈治郎の歌舞伎座での襲名披露興行を前に、東京 浅草寺で「お練り」が行われました。
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上方歌舞伎の大名跡、「鴈治郎」の四代目襲名披露がいよいよこの4月、歌舞伎座へ――。「四月大歌舞伎」で江戸、東京に乗り込む鴈治郎が、「お練り」でご当地にお披露目を行いました。
浅草あやめ連のお囃子の山車、木遣り唄の先導で、四代目鴈治郎を中心にして坂田藤十郎、中村扇雀、中村壱太郎、中村虎之介らが、浅草寺本堂まで練り歩きました。雷門を出発した一行は仲見世を通る間中、「四代目!」「成駒家!」の声援を受け、また、「鴈治郎さん!」の声に鴈治郎は満面の笑みで大きく手を振って応えました。
浅草寺本堂に着いたところで、ひと目見ようと境内にお集まりの皆さんを前に、鴈治郎がご挨拶。
「4月の歌舞伎座は、新装なりました歌舞伎座で初めての襲名披露、私が最初ということで、たいへん光栄に思っております。一人でも多くの方に見に来ていただきたい。そして、鴈治郎という名前を私が継いだことを知っていただきたい。皆様に愛していただける役者になっていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」という喜びと感謝の言葉に、大きな拍手が起こりました。
本堂で襲名の報告と公演の成功を祈願し、滞りなくお披露目を終えた鴈治郎は、日差しの温もりが感じられる晴天に、「東京が温かく迎えてくれたのかな」と、うれしさを実感。「鴈治郎という名前はどこへ行っても皆さんご存じなので、すごい名前だなと、自分であらためて思いました」と、お練りの感想を述べました。
浅草については、昭和53(1978)年に放送されたNHKの連続テレビ小説『おていちゃん』に出演したときの思い出として、「三津五郎お兄さんの弟の役で出させていただいたのですが、仲見世を歩いていて、三社祭の神輿をかついだりだとか、当時のいろんなことを思い出しました」と語り、「役者としてのいろんなアドバイスをいただきました」と、先日亡くなった三津五郎さんに思いを馳せました。
そして、東京での襲名披露の舞台となる歌舞伎座について、「大きな劇場ですから、あの空間を皆様に見ていただいて、そう感じさせない芝居ができたら」と話し、「公演を盛り上げて、皆さんに愛していただけるように、いい公演にしたいと思います」と、あらためて4月に向けての意欲を語りました。
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歌舞伎座「四月大歌舞伎」は、4月2日(木)初日、26日(日)までの公演。チケットは3月12日(木)より、 チケットWeb松竹、 チケットホン松竹にて販売予定です。