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菊之助『怪談』初日舞台挨拶
▲ 左から、瀬戸朝香、井上真央、尾上菊之助、黒木瞳、浜崎あゆみ、麻生久美子、木村多江、中田秀夫監督
8月4日(土)、映画『怪談』が公開初日を迎え、主演の尾上菊之助はじめ出演俳優と中田秀夫監督による舞台挨拶が、東京の丸の内ピカデリーで行われました。
映画の上映後、壇上に並んだ出演者がひとりひとり挨拶し、映画についての想いを語りました。
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尾上菊之助―――
最近都会にいると、季節感とか風物詩とかいうものを感じることが少なくなってきているような気がします。
いま、世界的に見てもすごいスピードで環境や情報、文化などが変化し続けていると思います。その中で、この古典落語を題材にした『怪談』という作品を上映することにとても意義を感じています。
『怪談』というのは単に人を怖がらせるだけのストーリーではなく、現代の人が忘れかけているような人の情愛、人を思いやることがテーマにある作品だと思います。また、日本の伝統美とか風物詩というものを、今の時代にエンタテイメントとして皆様にお見せできるということは、非常に意義があることだと思います。
今後も日本の伝統文化を大事にしていかなければならないということを、この作品を通じて痛感しました。どうぞ皆様のお力で『怪談』を大きく成長させてください。よろしくお願いします。
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さらに舞台挨拶にはサプライズゲストとして、映画の主題歌『fated』を歌う浜崎あゆみが駆けつけました。
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舞台挨拶終了後、菊之助と黒木瞳が取材陣のインタビューに答えました。
初日終えられていかがですか?―――
尾上菊之助―――
映画の初日なんですけど、今日こうやってご挨拶すると、出演者やスタッフの皆さんとお別れしなければいけないということで、舞台でいうと千穐楽のような気分です。
撮影は苦労されましたか?―――
尾上菊之助―――
ちょうど1年前で夏場でしたし、時代劇の衣裳やかつらはやはり現代劇よりは準備などが大変という面はありました。
黒木さんはじめ共演者の方々とご一緒できたことが僕にとって財産になりました。
黒木さん、菊之助さんとの共演はいかがでしたか?―――
黒木瞳―――
初めてお会いしたときから、本当に清潔感あふれる素敵な青年だなと思っておりました。
作品の中では、歳のはなれた男女がどうしたらより恋人同士らしく見えるかということを、よく話し合いながら進めました。
私の演じる「豊志賀」は本当に身持ちのかたい女性で、それが「新吉」(菊之助)に会ったとたん、その美しさとやさしさにまいってしまって、恋に落ちてしまうんです。
「新吉」はプレイボーイの役ですが?―――
尾上菊之助―――
見かけはそう見えるし、実際彼のとった行動もそうなんですが、実は彼はすごく誠実だと思うんです。
だからこそ豊志賀は彼と分かれるのがつらくて、情愛というのがより深くなったのだろうと思います。
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『怪談』は東京・丸の内ピカデリーほか、全国の劇場で上映中です。