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市川左團次さんご逝去
歌舞伎俳優の四代目市川左團次<いちかわ さだんじ、本名:荒川 欣也=あらかわ きんや>さんが、4月15日(土)午前3時48分、ご逝去されました。82歳。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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三代目市川左團次の長男。昭和22(1947)年5月、東京劇場『寺子屋』の菅秀才で五代目市川男寅を名乗り初舞台。昭和37(1962)年2月歌舞伎座『曽我の石段』の八幡三郎などで五代目市川男女蔵を襲名。昭和54(1979)年2月歌舞伎座『京人形』の左甚五郎、『毛抜』の粂寺弾正で四代目市川左團次を襲名。
尾上菊五郎劇団としての世話物に留まらず、時代物、新歌舞伎における重厚な演技に芝居の厚みを加える、歌舞伎界における貴重な俳優。敵役の演技に定評があり、歌舞伎十八番『暫』の清原武衡、『助六』の意休、『実盛物語』の瀬尾十郎、『御所五郎蔵』の星影土右衛門などでは圧倒的な存在感を発揮。『髪結新三』の長兵衛、『らくだ』の佐兵衛、『魚屋宗五郎』の家老浦戸十左衛門や、『盛綱陣屋』の和田兵衛秀盛、『仮名手本忠臣蔵』の高武蔵守師直、不破数右衛門、『夏祭浪花鑑』の釣舟三婦、『身替座禅』の奥方玉の井、『夕顔棚』の爺など、老け役から女方、敵役からユーモラスな役柄を幅広く演じていた。
最後の舞台は令和5(2023)年1月国立劇場『遠山桜天保日記』羅漢尊者。
平成9(1997)年第十八回松尾芸能賞優秀賞。平成10(1998)年眞山青果賞特別賞。平成23(2011)年旭日双光章。平成28(2016)年度日本芸術院賞。
2023/04/16