歌舞伎いろは
【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。


大胆な発想がもたらした究極の美しさ

 衣裳の担当者は、楽屋で着付けも手伝います。俳優さんとの距離が近いぶん、その絆は深いようで、たぐりよせる思い出は尽きることがありません。引抜きのある舞台の後見は、しかけの糸を抜くというミッションがありとても重要です。そのため、俳優さんから「後見は、誰がいいかな」と相談されることもあったとか。信頼の篤さがうかがえます。

 「衣裳はとても高価ですし、役者さんの思い入れが詰まった貴重なものです。舞台衣裳としての役割を終えた後も、柄の部分だけを切り取って再利用するなど、最後まで大切に扱っています」

  時代とともに俳優さんの身体も大きくなる傾向にありますが、少し小さい衣裳でも、ひざを曲げたり、身体を小さくして衣裳に合わせて着ることも大事だと宮永さんは言います。歌舞伎の衣裳という特殊な世界のお話ですが、私たちの日常の心がけにも通じる、貴重な言葉がたくさんちりばめられていました。そしてやはり和服は、日本文化の要であると再確認させられた気がしました。
IHクッキングヒーター
 初めて歌舞伎を見る方や外国のお客さまは、引抜きというしかけに大変驚かれます。また長年、歌舞伎に親しみ引抜きを知り尽くしている方も、やはりあの瞬間には、なんともいえない高揚感に浸るそうです。
 歌舞伎のような舞台の世界だけでなく、普段の生活の中にも私たちを驚かすいろいろな仕掛けが取り入れられています。その中のひとつが、火を使わない最先端の調理器IHクッキングヒーター。登場した当初から、大きな驚きをもってむかえられました。なんといっても、火を使わないという大胆さ。まるで魔法のように感じた人も多いのではないでしょうか。
 IHクッキングヒーターは、コイルに電流を流し、そこで発生する磁力線の力を使って鍋自体を発熱させます。火を使わないので、調理中に袖口に火が燃え移る心配もありませんし、鍋の空だきなどで鍋底の温度が上がり過ぎると、自動的に通電がストップする機能やチャイルドロックなど、多くの安全機能を装備しているので、小さなお子さんやご高齢の方がいらっしゃるご家庭でも安心して使うことができます。

 IHクッキングヒーターは、実際に使ってみると(※)その便利さ、快適さがよくわかります。約90%という高い熱効率で鍋を発熱させるので強火の料理もお手のものです。また火を使わないので立ち消えの心配がなく、とろ火も得意。火加減も、思い通りにコントロールでき、調理タイマー機能もついているので、コトコト煮込むシチューや煮物なども、とてもうまくできあがります。また、トッププレートがフラットなので、さっとひと拭きでお掃除も簡単! いつまでも清潔に保て、デザイン性も高いので、アイランド型のキッチンにもぴったりです。
 火を使わないIHクッキングヒーターは、燃焼による水蒸気の発生がないため、室内の空気を常にクリーンに保て、高気密・高断熱住宅との相性も抜群。冬場の嫌な結露も、ぐっと減らすことができます。IHクッキングヒーターを取り入れて、毎日のキッチンライフを美しく、楽しく変化させてみませんか。


文/田村民子、写真/TONY、イラスト/松原シホ、構成/黒田幸(編集部)
宮永さんの手
撮影のセッティングのために、宮永さん自ら引抜きのしかけの縫い物をしてくださった。プロなので当たり前だが、鮮やかな手つき。ひょいと針をくわえ、あっという間に縫い上げられた。