公演情報詳細
坂東玉三郎特別舞踊公演 |
当公演は終了いたしました。
平成18年11月24日(金)
劇場:大阪松竹座
料金(税込)
- 1等席13,000円
- 2等席6,000円
演目と配役
一、 藤娘(ふじむすめ)
藤の精 | 坂東玉三郎 |
一、 鷺娘(さぎむすめ)
鷺の精 | 坂東玉三郎 |
みどころ
当代の女方・坂東玉三郎が、数ある歌舞伎舞踊の中から、選りすぐりの名品を踊ります。 長唄の名曲に、女方の幻想的な美しさが余すところなく表現される舞踊二題。 玉三郎ならではの魅力をご堪能ください。
一、 藤娘(ふじむすめ)
文政9(1826)年に江戸中村座で二世関三十郎が初演した五変化舞踊(へんげぶよう)(ひとりの踊り手が違った役柄を次々に扮装を変えて踊り分けるもの)の中のひとつ。原作では大津絵に描かれた人物が絵から抜け出して踊る趣向だったが、現在は独立して上演される。
藤の花が盛りを迎えた頃、塗笠をかぶり藤の枝を肩にした美しい娘が現れる。藤の精である娘は恋を知った娘心を可憐に踊り、やがて近江八景にちなんだ「くどき」で、浮気な男心のつれなさを踊って見せる。衣裳をかえて現れると、藤の木に酒を注ぐと美しい花が咲くという言い伝えにちなんで、藤の精である娘が酒に酔っていく様を艶やかに踊る。やがて日も暮れゆき、名残を惜しみながら藤の精は去ってゆく。
一、 鷺娘(さぎむすめ)
宝暦12(1762)年4月、江戸の市村座で初演された変化舞踊の一つとして二世瀬川菊之丞が踊ったもの。以来上演が絶えていたのを明治25(1892)年に九世市川團十郎が復活し、以後さかんに演じられるようになった。
雪が降りしきる一面の銀世界。ふと見ると、池のほとりに蛇の目の傘をさし白い綿帽子に白い振袖姿の娘がたたずんでいる。実は白鷺の精である。娘は、恋に悩む女の想いを艶やかな姿態で見せてゆく。やがて衣裳を引き抜いて友禅の振袖の華やかな姿に変わり、可憐に恋に揺れる娘心を踊る。しかし、やがて遂げられぬ恋の妄執がよみがえり、地獄の責め苦にもだえ苦しむ。降りしきる雪の中、鷺の姿となった娘は、苦しさに羽をはばたかせ、哀愁のうちに息絶える。
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