勘九郎が襲名披露口上~平成中村座「三月大歌舞伎」

 3月3日(土)初日を迎えた「中村勘太郎改め 六代目中村勘九郎襲名披露 平成中村座 三月大歌舞伎」。夜の部では新勘九郎の誕生を祝う『襲名披露 口上』が行われました。

 はじめに、中村勘三郎が「この度六代目中村勘九郎襲名興行を、この平成中村座で催させていただきましたところ、初日の本日よりこのように賑々しくお運びくださいまして、厚く御礼申し上げます」と挨拶。
 幹部俳優による挨拶に続き、中村七之助が「兄とは初舞台が一緒で、その後も数々の舞台を一緒に勤めて参りました。中村座では十代のころから数々の大役を勤めさせていただき、その思い出のたくさん詰まった中村座で、兄の襲名披露興行が行われるのは弟として嬉しい限りでございます。この後とも、兄弟仲良く芸道に精進していく所存でございます」。

 その後、中村勘九郎が「立派な襲名披露興行を、先月の新橋演舞場に続き、この平成中村座で催させていただきますこと、皆々様のおかげと厚く御礼を申し上げます。この平成中村座は、父が19歳の時の勘九郎時代に、江戸の風情を残した芝居小屋で芝居がしたいという夢を持ち、その夢を暖め、平成12年この地に旗揚げさせていただいた芝居小屋でございます。その勘九郎が創った平成中村座で勘九郎の名を継げますこと、私にとりましてこのような嬉しいことはございません。この嬉しい気持ち感謝の気持ちを忘れず、この後も父、諸先輩方に教えていただく一つ一つのお役を大切に丁寧に受け継ぎ、弟七之助また、中村屋一門の者達と一所懸命努力精進する覚悟にございます」。
 最後に勘三郎が「今後とも精進を重ねますので、勘九郎、平成中村座のご贔屓のお願いはもちろんでございますが、僭越ではございますが、この歌舞伎を行く末長く、ご贔屓下さいますようお願いいたします」と挨拶し、幕となりました。

 公演は27日(火)まで。昼の部(午前11時開演)では『暫(しばらく)』『一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)』『舞鶴雪月花』、夜の部(午後4時開演)では『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)』『襲名披露 口上』『曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)』『元禄花見踊(げんろくはなみおどり)』を上演します。チケットはチケットWeb松竹チケットホン松竹にて絶賛発売中。父勘三郎が勘九郎時代に創りだした平成中村座に帰ってきた勘九郎の名跡!平成中村座にまた一つ、新たな歴史が刻まれます。

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2012/03/03