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南座8月「坂東玉三郎 特別舞踊公演」が開幕

 8月2日(月)、南座8月「坂東玉三郎 特別舞踊公演」が初日を迎えました。

 7月からふた月続けての開催となる、玉三郎による特別舞踊公演。8月は、格調高く典雅な舞踊『鶴亀』と、重厚な義太夫の舞踊劇『日本振袖始』の、趣の異なる2作品をご覧いただきます。

 

 幕開きの、能をもとにした長唄の舞踊『鶴亀』では、玉三郎勤める女帝の荘厳な舞いが、宮中の祝祭の空気を伝えます。福之助が勤める亀(A日程)と、歌之助が勤める鶴は、女帝の治世の繫栄を祝う舞を披露します。玉三郎がご当地・京都で仕立てた装束も、南座公演ならではのみどころのひとつです。繊細な刺繍が施された衣裳や金銀の扇が、三人の舞に合わせ優美にきらめき、場内は晴れやかな雰囲気に包まれました。

 

 続く二幕目は、近松門左衛門による、神話の世界を題材にした舞踊劇『日本振袖始』。八岐大蛇の化身である妖艶な岩長姫を玉三郎が勤め、新派移籍後に初共演となる、雪之丞勤める可憐な稲田姫との対比を鮮やかにみせます。酒を飲み、本性を現す岩長姫の怪奇をはらんだ美しさに客席は引き込まれ、研ぎ澄まされた空気が場内に広がります。さらに、初役となる橋之助が勤める素盞嗚尊(A日程)が駆けつけると、八岐大蛇、そして福之助(A日程)、歌之助らによる大蛇の分身との躍動感ある立廻りに、客席は大いに沸き、熱気あふれるなかでの幕となりました。

 南座8月「坂東玉三郎 特別舞踊公演」は24日(火)までの公演。チケットはチケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

※『鶴亀』、『日本振袖始』ともに、A日程、B日程で配役が異なります

2021/08/03