みどころ


歌舞伎座

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平成20年9月2日(火)~26日(金)


昼の部

一、竜馬がゆく(りょうまがゆく)

  風雲篇

 池田屋事件の後のこと。幕府海軍塾の塾頭となった坂本竜馬(染五郎)は、時代の変革のために多くの血が流れていることを憂慮しています。同じく土佐藩の郷士である中岡慎太郎(松緑)は血気にはやっていますが、これを竜馬は諌めるのでした。
 そして風雲急を告げる京の街で、竜馬はおりょう(亀治郎)という娘を救い、旧知の船宿寺田屋のお登勢(吉弥)に匿ってもらいます。やがて薩摩藩の西郷吉之助(錦之助)と対面した竜馬は、日本のために長州藩と手を結んでくれと頼み、西郷もこれを了承します。しかし竜馬に危機が迫り...。
 昨年の秀山祭で初演され、第三十六回大谷竹次郎賞を受賞した作品の続編を上演します。


二、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)

  逆櫓

 摂津福島に住む松右衛門(吉右衛門)は、婿を亡くした船頭の権四郎(歌六)に入り婿して逆櫓の技術を習得し、源義経の乗る船の船頭に任じられます。一方、権四郎は娘のおよし(東蔵)と、およしが先夫との間に儲けた槌松と共に巡礼に出かけましたが、騒ぎに巻き込まれて槌松を取り違えてしまいます。そこで取り違えた子を槌松と名乗らせ育てていますが、お筆(芝雀)という女中が現れ、権四郎が取り違えた子を返してくれと頼み、本物の槌松の死を告げます。
 これを聞いた権四郎は、松右衛門に槌松の仇を討ってくれと頼みますが、松右衛門は態度を一変させます。実は松右衛門は木曽義仲の遺臣樋口次郎兼光で、権四郎が取り違えた子こそ、義仲の遺児の駒若丸。樋口は義経に近付き亡君の仇を晴らそうと、この家に入り婿したのでした。
 そこへ船頭の富蔵(歌昇)、九郎作(錦之助)、又六(染五郎)が、逆櫓の技を習いに来るので、松右衛門は海上へ向かいますが、これは松右衛門の正体を知る船頭たちの策略で、樋口は捕手に囲まれてしまいます。やがて権四郎の訴人により、畠山重忠(富十郎)が姿を現しますが、駒若丸を槌松と言って救おうとした権四郎の配慮に拠るものと知った樋口は、潔く縄に掛かるのでした。
 初代吉右衛門所縁の義太夫狂言をお楽しみ頂きます。


三、日本振袖始(にほんふりそではじめ)

 瓊々杵尊の妃に定められた咲耶姫の姉の岩長姫(玉三郎)は、十握の宝剣を奪い、生贄に差し出された稲田姫(福助)を呑み込みます。実はこの岩長姫こそ八岐の大蛇で、稲田姫と共に供えられた毒酒を飲んで酩酊し、ついに毒蛇の本性を顕すと、素盞鳴尊(染五郎)に討たれるのでした。
 神話をもとにした重厚な義太夫舞踊をご覧下さい。

夜の部

一、近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)

  盛綱陣屋

 兄弟が敵味方に別れて戦うこととなった佐々木盛綱(吉右衛門)は、我が子小三郎(玉太郎)と共に出陣し、弟高綱の子小四郎(宜生)を生け捕りにします。ここへ敵方の和田兵衛(左團次)が上使として現れ、小四郎を返してくれと訴えるので、盛綱は和田兵衛を主君北條時政の陣所へ向かわせます。
 そして盛綱は母の微妙(芝翫)に、高綱を迷わせないためにも、小四郎に切腹を勧めて欲しいと頼み、微妙はこれに応じます。やがて微妙の命じるまま小四郎は切腹しようとしますが、母の声を聞くと命が惜しいと訴え、逃げまどいます。一方、陣屋の夜廻りをする盛綱の妻早瀬(玉三郎)は、小四郎に会いに来た篝火(福助)を見つけ、篝火の振る舞いを窘めます。そこへ注進の信楽太郎(松緑)、伊吹藤太(歌昇)が駆けつけ、小四郎を救おうと高綱が出陣して討死したと伝えます。
 間もなく盛綱の陣屋へ北條時政(歌六)が入来し、高綱の首実検役を命じるので、盛綱が高綱の首を取り出すと、小四郎は自らの腹に刀を突き立てます。この様子を見た盛綱は、じっと考え込み...。
 初代吉右衛門が得意とした時代物の名作を豪華配役で上演する話題の一幕です。


二、干支に因みし戯れ絵の趣親子鷹

  鳥羽絵(とばえ)

 下男の升六(富十郎)が、台所で暴れるねずみ(鷹之資)を捕らえ、すりこ木で打とうとしますが、すりこ木に羽が生えて飛んでいってしまいます。その隙にねずみは逃げ出し、やがて升六をかき口説き始めます。
 今年の干支に因む清元の名作舞踊を親子共演でお楽み頂きます。


三、天衣紛上野初花 河内山(こうちやま)

 御数奇屋坊主の河内山宗俊(吉右衛門)は、和泉屋清兵衛(歌六)と上州屋の後家おまき(吉之丞)に頼まれ、松江家に腰元奉公するおまきの娘を救いに向かいます。
 松江家の当主である松江出雲守(染五郎)は、おまきの娘浪路(芝雀)に執心し、妾になれと迫っています。近習の宮崎数馬(錦之助)はこれを諌めますが、北村大膳(由次郎)に浪路と密通していると讒言されてしまいます。怒る出雲守は数馬を手討ちにしようとしますが、家老の高木小左衛門(左團次)が押し止めます。
 そこへ寛永寺の法親王の使僧が入来します。この使僧こそ河内山で、浪路を帰すことを渋る出雲守を窘め、今回の一件が法親王から幕閣へと伝えられたら、松江家はお取り潰しになると脅します。さすがの出雲守もこの言葉を聞いて、浪路を帰すことを了承します。こうして役目を果たした河内山は、屋敷を後にしようとしますが...。
 初代吉右衛門が得意とした世話物の代表作を清新な配役で上演します。

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