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坂東三津五郎さんご逝去
歌舞伎俳優の十代目坂東三津五郎<ばんどう みつごろう、本名:守田 寿=もりた ひさし>さんが、2月21日(土)午前2時3分、東京都内の病院でご逝去されました。享年59。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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昭和31(1956)年1月23日、九世坂東三津五郎の長男として東京に生まれる。
昭和32(1957)年3月明治座『傀儡師(かいらいし)』唐子(からこ)で初御目見得。昭和37(1962)年9月歌舞伎座『黎明鞍馬山(れいめいくらまやま)』牛若丸ほかで五代目坂東八十助を襲名し初舞台。平成13(2001)年1・2月歌舞伎座『喜撰』喜撰法師、『壽曽我対面』曽我五郎時致、『奴道成寺』白拍子花子実は狂言師左近、『神明恵和合取組』め組辰五郎ほかで、十代目坂東三津五郎を襲名。
『蘭平物狂』蘭平、『車引』梅王丸、『梅雨小袖昔八丈』髪結新三、『新皿屋舗月雨暈』魚屋宗五郎、『め組の喧嘩』め組辰五郎、『奴道成寺』狂言師左近、『吉野山』佐藤忠信実は源九郎狐、『道元の月』道元禅師をはじめ、立役として時代物、世話物、舞踊、新歌舞伎、新作歌舞伎などの幅広い分野で数多くの当り役を持つ。舞踊の名手として高い評価を得ており、女方においても『京鹿子娘道成寺』白拍子花子などで定評を得る。坂東流家元、日本舞踊協会常任理事として、坂東流のみならず日本舞踊の発展、振興に尽力。
最後の歌舞伎の舞台は平成26(2014)年8月歌舞伎座『たぬき』柏屋金兵衛、『勢獅子』鳶頭。舞踊の最後の舞台は同年10月27日国立劇場小劇場の田村会「小唄演奏会」の『田村』『髪結新三』。
昭和62年度芸術選奨新人賞、平成4年都民文化栄誉賞、同18年日本芸術院賞、同21年紫綬褒章、同25年毎日芸術賞、同26年読売演劇大賞最優秀男優賞ほか受賞、受章多数。