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海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 奉納歌舞伎『雪月花三景 仲国』左より、市川九團次、中村児太郎、堀越勸玄、市川海老蔵、市川ぼたん、市川右團次、大谷廣松

 

 2022年10月22日(土)、千葉県 成田山新勝寺で、市川海老蔵、市川ぼたん、堀越勸玄が、「襲名奉告参拝」を行い、「十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台」を記念した行事に参加しました。

海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 車体に歌舞伎十八番の一つ「押戻し」の錦絵があしらわれた特別列車「團十郎号」

 海老蔵、ぼたん、勸玄の三人は、「押戻し」の錦絵のデザインがあしらわれた特別列車「團十郎号」に乗って京成成田駅に到着。参道入口で行われたお練り進発式には、成田市観光キャラクターの「うなりくん」も駆けつけました。今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、規模を縮小して行われた奉告参拝。お練りでは江戸消防を先頭に、海老蔵、ぼたん、勸玄の三人は人力車で、表参道から総門までを練り歩きました。参道からの大きな拍手で迎えられた三人は、笑顔で手を振って応えます。約700メートルのお練りの最後には、新勝寺総門で海老蔵、ぼたん、勸玄が大きなくす玉を割りました。

 

海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 

 大本堂の特設ステージで行われた「到着歓迎式」で海老蔵は、観客、そして成田市、成田山新勝寺へ深い感謝の念を表し、「この成田山新勝寺様との長く深いご縁のおかげで、初代市川團十郎から、今日まで十三代続いて参ることができました。これもひとえに、今この時代にともに生きてくださっている皆様方、お一人おひとりの思いの強さ、温かさ、愛情の表れと強く感じている次第でございます」と、感慨を込めて述べました。「(11月、12月の歌舞伎座での公演以降も)津々浦々、團十郎として襲名披露公演をさせていただきますので、温かくお迎えいただければ幸いでございます」と結びました。

 

 
海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 到着歓迎式の様子

 勸玄も「このようなお出迎え、本当にありがとうございます」と、笑顔で挨拶。「今日の夜、堀越勸玄として、最後の舞台をします。どうぞ皆さん温かい目で見守っていてください。また11月12月以降、市川新之助として頑張りたいので、どうぞよろしくお願いいたします」と、しっかり決意を表明し、観客からは大きな拍手が送られました。

 

 
海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 

 続いて、厳格な雰囲気のなか大本堂で「記念大護摩参拝」に臨みました。護摩木を焚いた御護摩の火に大切なものをあてる御火加持(おひかじ)を、緊張の面持ちで見つめていたぼたんと勸玄。御真言の唱和で三人は手を合わせ、また海老蔵は唱和に参加し、一心にお祈りをしました。

 

 その後、3名による報道陣に向けての取材が行われ、お練りが初めてだったというぼたんは、「すごく緊張しましたが、みなさんたくさん温かいお言葉をくださり、またコロナのなか、こうやって集まってくださったことが本当にうれしく、感謝の気持ちでいっぱいです」と、話しました。また、この日の奉納歌舞伎が堀越勸玄として最後の舞台となる勸玄は、「成田山新勝寺様で踊らせていただくのは初めてなので、頑張りたいと思います」と気合十分です。海老蔵は、「倅にとっても私にとっても、これが“節目”になる。令和という時代に團十郎を相続するということ、またコロナ禍に襲名することの意義を改めて考えており、大きく変われるチャンスを頂戴しているのではないかと感じています」と、團十郎という名跡を継ぐその思いを表明しました。

 

 奉納歌舞伎は、夕暮れの幻想的な雰囲気のなか、新勝寺ご本尊の前の特設ステージで行われました。海老蔵による『口上』に始まり、『雪月花三景 仲国』を、海老蔵、ぼたん、勸玄、中村児太郎、大谷廣松、市川九團次、市川右團次が熱演し、客席からは大きな拍手が送られました。

 

 歌舞伎座「十一月吉例顔見世大歌舞伎」は11月7日(月)から28日(月)まで、歌舞伎座「十二月大歌舞伎」は12月5日(月)から26日(月)までの公演。11月公演はチケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中、12月公演は11月14日(月)から発売予定です。

 

海老蔵と勸玄が成田山で「襲名奉告参拝」

 左より、堀越勸玄、市川海老蔵、市川ぼたん

2022/10/26