ニュース

博多座で歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』が開幕

博多座で歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』が開幕

 おそろいの鬼のイラストのパーカー姿で登場

 2025年2月4日(火)、博多座で歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』の初日の幕が開きました。

 昨年末の新橋演舞場に続き、博多座で上演される歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』。熱い期待を集めながら迎えた初日、博多座で、出演者がお集りの皆様に挨拶をしました。劇場正面大階段の上に松本幸四郎、尾上松也、中村時蔵、坂東新悟、尾上右近、市川染五郎、澤村宗之助、大谷廣太郎、市川猿弥、片岡亀蔵、坂東彌十郎が登場すると、ひと目見ようと詰めかけた約400人の歌舞伎ファンの皆様から盛大な大向うや声援があがり、出演者は笑顔で手を振って応じました。

 

 幸四郎は、「ついに初日を迎えることができました!とにかく激しく、これだけ刺激のある舞台はありません。決して12月の公演をそのままもってきたわけではありません(笑)!博多座に来て、さらにパワーアップしております」と、喜びをにじませてご挨拶。松也も、「寒さを吹き飛ばすような“熱さ”をもって、皆さんに楽しんでいただけるよう一所懸命勤めます」と話し、「ダブルキャストですので、最低2回以上は劇場にお越しいただいて声援を送っていただきたい」と、呼びかけました。

 

博多座で歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』が開幕

 お集りの皆様と一緒に鬼ポーズ

 続いて時蔵は、「とてもとても熱い舞台です。何度観ても新たな発見があるので、ぜひとも何度も足を運んで我々の熱量を感じて楽しんでいただければ」と、舞台の熱さを伝えます。新悟は、「東京公演からさらに面白くなったと実感しており、博多のお客様にも楽しんでいただけると思います。熱い舞台で皆様と一緒に盛り上がっていきたい」と気合十分。右近は「心が熱くなる舞台をこの最高のメンバーでお届けします。この寒さに負けない舞台をお届けしたいと思います」と、抱負を述べました。

 

 「休憩込みで約4時間ありますが、無駄な時間が1秒もない作品です。その瞬間、瞬間を見逃さないで、何度でも観ていただきたい」と、力強く話す染五郎。宗之助は「東京公演よりもハードな公演日程となっていますが、皆様どうぞ2回3回とご来場いただきますよう、よろしくお願いいたします」とアピールします。廣太郎は「2月に博多座で芝居をさせていただくことをうれしく思っております。皆様お待ちしておりますのでぜひお越しください」と、笑顔を見せました。

 

 猿弥は、「とにかく何度も何度も本当に観ていただきたいので、どうぞよろしくお願いいたします!」と、声を響かせて来場を勧めます。「寒いですが、(降っていた)雪が止んでいるのは、一丸となって熱い芝居をするということだと思います」と、直前の空模様になぞらえて話したのは亀蔵です。彌十郎は「皆、立廻りがすごいです!私もよく舞台袖から見ています(笑)。ご家族やご友人にお声かけいただいてもっと盛り上がるようにお力添えをいただければ」と、朗らかに舞台の魅力を伝えました。

 初日の公演は、昼の部でライを幸四郎が、サダミツを松也が勤め、夜の部では逆の組み合わせによる舞台が上演されました。迫力に満ちた演出と歌舞伎ならではの技法や音楽が融合した、『朧の森に棲む鬼』は、その圧倒的なスケールで博多座の観客を魅了します。昼夜ともに、客席からはスタンディングオベーションが巻き起こり、熱気が冷めやらぬなか、初日の幕を閉じました。

 博多座 歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』は、25日(火)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹博多座オンラインチケット、電話予約センター、劇場窓口ほかで販売中です。

2025/02/05