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大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

 

 2026年1月7日(水)、大阪松竹座で大阪国際文化芸術プロジェクト「壽 初春歌舞伎特別公演」が開幕しました。

【舞台写真は、ページ下部でご覧いただけます】

  昼の部は、種之助が松王丸、歌之助が梅王丸、吉太朗が桜丸を勤める『菅原伝授手習鑑』「車引」で開幕。松王丸と梅王丸は勇壮な荒事を、桜丸は上方の型で和事の柔らかみを見せ、若手花形俳優による三兄弟の、フレッシュではつらつとした華やかな幕開けです。猿弥が初役で勤める藤原時平が現れると、おどろおどろしい悪の象徴として凄みを見せ、舞台を引き締めます。さまざまな見得、飛び六法での引っ込みなど、歌舞伎の醍醐味をお楽しみいただけます。

 

 続く『祇園祭礼信仰記』「金閣寺」は、絢爛豪華な義太夫狂言。鴈治郎演じる松永大膳は、天下をもくろむ敵役。愛之助演じる此下東吉は才知ある颯爽とした二枚目の役どころです。大膳に囚われた壱太郎演じる雪姫が爪先で鼠を描くと、鼠に魂が入って縄を食いちぎり、吉弥演じる夫の狩野之介直信を救いに駆け出します。さらに、東吉が孝太郎演じる幽閉された慶寿院尼を救い出す場面では、セリを使う趣向を凝らした演出で、みどころあふれるひと幕となりました。

 

 昼の部の切は、上方落語をもとにした『らくだ』。愛之助勤めるやくざ者のやたけたの熊五郎と、中車勤める気弱で朴訥とした紙屑屋久六の対照的な二人が、亀鶴勤める宇之助の遺骸を巡り騒動を巻き起こします。鴈治郎勤める家主の幸兵衛と、猿弥勤める女房のおさいも巻き込み、コミカルなやり取りで会場は爆笑の渦に。酒を飲み始めると、久六が大酒飲みの本性を徐々に現し、二人の立場が逆転する主客転倒の結末で、賑やかな幕切れとなりました。

 夜の部は『女鳴神』から。鳴神尼(孝太郎)が雨を降らさぬ行法を行っている龍王ヶ峰の岩屋へ、雲野絶間之助(鴈治郎)が現れます。色仕掛けに惑い寝入ったうちに行法を破られ、絶間之助に騙されたと知った鳴神尼が、怒りを募らせ豹変する過程はみどころで、迫力ある立廻りをみせますが、佐久間玄蕃盛政(中車)が豪快に押し止め幕となりました。

 

 続く『仮名手本忠臣蔵』「祇園一力茶屋の場」では、大星由良之助を愛之助、おかるを壱太郎、寺岡平右衛門を種之助が勤めます。放蕩にふけって酩酊の様子の由良之助に、平右衛門が仇討ちの一味に加えてほしいと懇願しますが相手にされません。大星力弥(歌之助)が届けた密書を斧九太夫(中車)とおかるに盗み読まれた由良之助が、最後に仇討ちの真意を明かす場面では、前半と打って変わった姿に引き込まれました。

 

 大切は、女方舞踊の大曲『京鹿子娘道成寺』。壱太郎勤める白拍子花子が、満開の桜の下、娘の恋心を表現した「クドキ」や、鈴太鼓などを用いた躍動的な踊りを見せ、魅了します。たびたび変わるさまざまな衣裳、引き抜きでの早替りなどみどころが続き、客席からも感嘆の声が。花子が鐘に入り蛇体に姿を変えると、鴈治郎勤める大館左馬五郎が颯爽と登場。迫力満点の押戻しを見せ、最後は絵面の見得できまると、万雷の拍手が送られました。

 大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」は、25日(日)までの公演。チケットはチケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『菅原伝授手習鑑』「車引」左より、上村吉太朗、中村種之助、市川猿弥、中村歌之助

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『祇園祭礼信仰記』「金閣寺」左より、片岡愛之助、中村鴈治郎、中村亀鶴

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『祇園祭礼信仰記』「金閣寺」中村壱太郎

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『らくだ』左より、中村亀鶴、市川中車、片岡愛之助、市川猿弥、中村鴈治郎

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『女鳴神』左より、中村鴈治郎、片岡孝太郎

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕

『仮名手本忠臣蔵』「祇園一力茶屋の場」左より、中村壱太郎、片岡愛之助、中村種之助、市川中車

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕『京鹿子娘道成寺』中村壱太郎

大阪松竹座「壽 初春歌舞伎特別公演」初日開幕『京鹿子娘道成寺』左より、中村鴈治郎、中村壱太郎

2026/01/13