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染五郎出演、『ハムレット』公演に向けての思い
▲『ハムレット』 左より、柚香光、當真あみ、市川染五郎、石黒賢
2026年5月9日(土)から始まる日生劇場『ハムレット』に出演の市川染五郎が、當真あみ、石黒賢、柚香光とともに、公演への意気込みを語りました。
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シェイクスピア四大悲劇の一つで、人間の苦悩を深く描いた傑作として愛されてきた『ハムレット』。染五郎はストレートプレイ初出演で、祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じてきた若き王子・ハムレット役に挑みます。「私の家にとっても大切な作品に挑戦させていただけることをとてもうれしく思っています」と切り出します。記者会見には、白鸚から譲り受けたという指輪をつけて登壇しました。「祖父がハムレットを演じたときにつけていたもので、お守り代わりのような気持ちです。公演の本番でもつけられると良いなと思っています。祖父のシェイクスピア劇というもの自体への向き合い方、取り組み方も感じたい」と、意気込みをみせます。

共演者への思い
舞台をともにする共演者たちを「柔らかい方」と、自身の言葉で表現する染五郎。オフィーリア役の當真あみについては、「本当に透き通るような透明感に圧倒されました」と、最初の印象を打ち明けます。ハムレットの義父になるクローディアス役の石黒賢とは、「敵対するのは舞台だけです(笑)。とてもお優しく、いろいろとお話もさせていただいています」と、すでに打ち解けた様子。ガートルード役の柚香光については、「オーラをとても感じました。(役では)柚香さんの息子でいられるように頑張りたいと思っています」。「安心感とも言える柔らかい空気感でこの作品にチームで向かっていけることを実感しています」と、胸の内を打ち明けます。
象徴的なせりふ“To be, or not to be, …”が、「染五郎にとってどのような言葉に置き換えられるか」という質問に対しては、「言葉で説明するのも難しいのですが、『生きるべきか死ぬべきか』という訳もありますが、『自分がどうあるべきか』という自分への問いかけ。『どう生きたらいいのか』という解釈が、自分のなかでは現段階では、一番しっくりきている気がします。自分が生きたうえで、どういう決断をするべきなのか。そのような感情ではないかと思っています。舞台で演じる姿をご覧になって感じていただきたいです」と、心境を語りました。
「生きたハムレット」を目指して
染五郎は、公演に向けて、作品のモデルとなったデンマークのクロンボー城を訪れたことを振り返ります。「ハムレットの時代の空気感を、実際に感じてきました。そのような経験や、そこで自分が感じたものも注ぎ込みながらつくっていけたら。若者の苦悩や葛藤というよりは、ハムレットがデンマークの王子として生まれた宿命のなかでどう生きれば良いのか、というところに悩み葛藤する男の物語。若者ならではの危なさなどにフォーカスし過ぎず、きっちりとハムレットという人物の本質、心の部分を積み上げてつくっていきたいと思っています」と、抱負を述べます。
衣裳も印象的な、ビジュアル撮影時のエピソードも明かします。「海岸で撮影したのですが、曇り空の下、ゴツゴツした岩肌に荒波が打ちつけているシチュエーションで撮影することができました。それが、ハムレットの一つのところに留まっていない感情のような、どんどん揺れ動いていく感情というものを表したビジュアルになったと思います。今までのハムレットとは何か違うな、という印象をもっていただけると思います」と、思いを言葉に込め「“生きた演劇”そして“現代に生きるハムレット”を目指して勤めたい」と、まっすぐな眼差しを向けました。
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『ハムレット』は5月9日(土)~30日(土)日生劇場、6月5日(金)~14日(日)大阪SkyシアターMBS、6月20日(土)~21日(日)名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホールでの公演。チケットの詳細は、それぞれの公演情報をご確認ください。
