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「花形歌舞伎 特別公演」が南座で開幕
▲ 駆けつけた南座のマスコットキャラクターみなみーなとともに
2026年3月3日(火)、南座で「花形歌舞伎 特別公演」の初日が幕を開けました。開幕前には、出演の中村壱太郎、尾上右近が、初日挨拶を行いました。
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雨降るなか、南座の劇場前にお集まりの皆様からの拍手を受け、登場した壱太郎と右近。京都ハンナリーズのはんニャリン、近松門左衛門ゆかりの福井県から、ちかもんくんとはぴりゅう、みなみーなも駆けつけ、賑やかな初日の幕開けです。壱太郎が挨拶をすると、右近が「成駒家!」と声をかけ、盛り上げます。
「僕がお初と同い年の時に南座で『曽根崎心中』勤めさせていただいたのが、奇しくも3月の「花形歌舞伎」の公演で、17年前のことでした。『曽根崎心中』ブームのなか、その物語を『曽根崎心中物語』として新しく伝えられることをとてもうれしく思っております。この機会に一人でも多くの方が歌舞伎を好きになり、どんどん歌舞伎を観ていただける、そんな公演にしていきたいと思います」と、壱太郎は気合を込めます。
右近は、お集まりくださった皆様に感謝を述べ、「なぜ雨が降ってるかというと、私、気合が入れば入るほど雨が降る、雨男でございます!気合をいっぱい入れて、この公演を精一杯、壱太郎さんと盛り上げていきたいと思っております。“感動の雨”を降らせましょう!」と元気に宣言。熱のこもった挨拶に、公演への期待が一段と高まりました。
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近松門左衛門の代表作の一つ『曽根崎心中』は、天満屋の遊女・お初と醤油問屋・平野屋の手代である徳兵衛の情熱的な悲恋を描いた物語です。本公演では『曽根崎心中物語』として、壱太郎と右近が「桜プログラム」「松プログラム」で部ごとに役を入れ替え、お初と徳兵衛を勤めます。
初日の午前の部(桜プログラム)では、中村壱太郎がお初、尾上右近が徳兵衛を勤める配役で上演。華やかな賑わいから一転、二人の悲恋が動き出す様子に観客は早くも引き込まれます。お初(壱太郎)が徳兵衛(右近)との再会を喜びながらも、店を訪れない恨みをぶつける場面や、油屋九平次の卑劣な裏切りにより徳兵衛が打ち伏せられる不穏な場面では、客席から息を呑むような静寂が広がりました。縁の下に身を隠した徳兵衛が、お初の足首を自らの喉元に押し当てて死の覚悟を共有する場面は、歌舞伎ならではの様式美と緊迫感に満ち、劇場全体が二人の至純な愛に包まれました。
一方、午後の部(松プログラム)では、壱太郎が徳兵衛、右近がお初へと役を入れ替えて登場。桜プログラムとはまた異なる、お初の気迫と、徳兵衛の若さゆえの苦悩が鮮やかに対比されました。物語のクライマックスでは、明け六ツの鐘が響くなか、永遠の契りを交わす二人の姿が幻想的に描き出されます。「恋の手本となりにけり」という言葉通り、命を懸けて愛を貫いた二人の終焉に、客席からは惜しみない拍手が送られました。
本編後には『花形歌舞伎特別対談』も行われ、午前の部は壱太郎と右近が出演。お客様からの質問に答えたり、役への思いを語ったりと軽妙なトークで盛り上がりました。午後の部は鴈治郎も駆けつけ、二人とともに、作品の魅力を紹介し、充実した初日となりました。
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南座「花形歌舞伎 特別公演」は25日(水)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。








