【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。
- 尾上松也
- 坂東巳之助
- 中村壱太郎
- 中村隼人
――ここであらためて、浅草新春歌舞伎ならではの魅力を教えていただけますか。
松 也:浅草でしか見られないものがあると、僕は思っています。若手の登竜門公演ということで、初役、しかも大きな役をさせていただけることが多いので、そこへ踏み出す僕らの第一歩を見ていただけるのではと思います。ほかの公演でも大きな初役の機会は与えていただいていますが、浅草ではお客様も「最初の一歩を見るぞ」という気概でいてくださるように思うのです。そういう空気感の中でしか生まれないもの――勢いみたいなものでしょうか――があるのではないかなと。
巳之助:毎回、言っていることなのですが、正月の浅草にしかない雰囲気こそが魅力ではないでしょうか。日本ならではの風情。そこを通って浅草公会堂へ来ていただき、芝居をご覧になり、また、その風情漂う中へ出ていかれる。僕らも同じなのですが、その道のりのわくわく感は、ほかの公演では味わえないものではないかと思います。
壱太郎:それはありますね。僕はとても現実的なことを思うんです、上演時間と切符代がコンパクトなことです。歌舞伎においてはその二つが壁になっているのではないか、その壁がぐっと低いのは浅草の大きな長所ではないかと思うし、大事にしたい部分だなと考えています。
隼 人:僕らにとっても登竜門だけれど、お客様にとっても…。
壱太郎:そう!! 初めて歌舞伎へ行くのにぴったり。ぜひ、新しい歌舞伎ファンの獲得を。
松 也:隼人くんも、期待されてるからよろしく(笑)。そのあたり、どうですか。
隼 人:皆さんが全部言っちゃったじゃないですか。もうありません。素晴しいです!(笑)
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ようこそ浅草へ
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ようこそ浅草へ「新春浅草歌舞伎」、三年目の挑戦 後篇
若手の登竜門といわれる「新春浅草歌舞伎」は、芝居に対する“熱”はどこの劇場にも負けないと、毎年、新鮮な舞台を見せています。でも、それだけではありません。中心となる出演俳優が一気に世代交代して3年目の今回は「ステップアップした私たちをご覧いただけるように」と、それぞれが強い気持ちで挑みます。後篇も公開!
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ようこそ浅草へ「新春浅草歌舞伎」、三年目の挑戦 前篇
若手の登竜門といわれる「新春浅草歌舞伎」は、芝居に対する“熱”はどこの劇場にも負けないと、毎年、新鮮な舞台を見せています。でも、それだけではありません。中心となる出演俳優が一気に世代交代して3年目の今回は「ステップアップした私たちをご覧いただけるように」と、それぞれが強い気持ちで挑みます。
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ようこそ浅草へ――後編
自分たちが新しい浅草歌舞伎の幕を開ける! 熱意を舞台にぶつけ、一人でも多くのお客様に楽しんでいただきたいと奮闘する三人が、演じる役のことを語る後編です。