歌舞伎いろは

【歌舞伎いろは】は歌舞伎の世界、「和」の世界を楽しむ「歌舞伎美人」の連載、読み物コンテンツのページです。「俳優、著名人の言葉」「歌舞伎衣裳、かつらの美」「劇場、小道具、大道具の世界」「問題に挑戦」など、さまざまな分野の読み物が掲載されています。



客席の提灯
歌舞伎座の座紋の入った客席の提灯。この品のよい赤い提灯が、いかにも江戸らしい華やいだ気分にさせてくれる。

奥ゆかしく、誇り高い、裏方の仕事

 歌舞伎の照明は、大変奥ゆかしく仕事をしています。照明の最新技術を駆使するジャンルも多いなか、池田さんは歌舞伎の照明にどんな魅力を感じているのでしょうか。

「日本の演劇における照明の原点は、歌舞伎の照明にあると思うのです。それに照明技術だけではなくて、例えば裏方さんが黒い服装に雪駄を履くというスタイルも、歌舞伎が作りあげたものでしょう。いろんな意味でお芝居の基本を作りあげたのが歌舞伎。だから、その源流を守りたいのです」

池田さんをはじめ、この連載でおはなしをうかがった裏方さんの全てに共通するのは、演じ手である俳優さんを活かすことを最優先するという精神です。そして、己の仕事を厳しく律し、強い矜持を抱きながらも、大変控え目。恐ろしいほどに研ぎ澄まされた一面があるかと思えば、屈託のない笑顔がこぼれたり、ひとりの人間としても大変魅力的です。6人の素晴らしい裏方さんに接して、歌舞伎の背後に確かに息づく、ひとつの思想に触れたような気がしました。

 歌舞伎の裏方さんが、俳優さんを活かすことを最優先するように、住まいの設備やそれらを支える電気エネルギーも常に住む人のことを考え、より快適な暮らしが実現できるようにと、新しいシステムが開発されています。

 私たちの毎日の生活において、電気はなくてはならない存在。しかし、電気は目に見えないため、一度に使用できる限界がつかみにくいものです。エアコンや電子レンジなど、たくさんの電気機器を同時に使用して、ブレーカーが切れてしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 実は、こうしたトラブルを未然に防いでくれる高機能な分電盤があります。この分電盤はたくさんの電気機器を同時に使用してブレーカーが切れそうになると、まず使いすぎを音声で知らせてくれます。それでも使い続けていると、あらかじめ設定しておいた電気機器の運転を自動停止して、ブレーカーが切れるのを未然に防いでくれるという優れもの。その後、電気の使用量が減ってくると停止させていた電気機器の運転を自動で再開させてくれます。

 この便利なシステムは、それぞれにJEM-Aという端子がついた分電盤、エアコン、電気式床暖房などを組み合わせて使用することで実現できます。住まいで使うエネルギーを全て電気でまかなうオール電化住宅にぴったりのこのシステムを、家を新築する際やオール電化住宅へリフォームする際などに取り入れてみてはいかがでしょうか。また、比較的安価でどんな住宅でも気軽に取り入れられるものとしては、「ピークアラーム装置(※)」があります。これは、測定器を分電盤に取り付け、表示器をコンセントに差し込むと、電気の使用量を光と音でお知らせしてくれるもの。電気の使用量を客観的に見直すためのよい材料となります。
 電気の使い方次第で、家の住み心地は格段によくなります。電気を賢く利用して、快適な暮らしを実現したいですね。

(※)分電盤によっては取り付けられない場合もあります。
池田智哉さんの手
池田智哉さんの手。同じ舞台でも、照明の加減によって見え方や印象は随分異なるという。明るくする場合も、衣裳や大道具の色がとばないように、白塗りをしている俳優さんの顔に違和感のある影ができないようになど微細に気を配っているそうだ。