公演情報詳細
十月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2021年10月2日(土)~27日(水)
劇場:歌舞伎座
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演目と配役
第一部
四世鶴屋南北 作「彩入御伽草」より
奈河彰輔 脚本
石川耕士 補綴・演出
市川猿翁 演出
三代猿之助四十八撰の内
一、天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばなし)
小平次外伝
小平次/女房おとわ 馬士多九郎 妹おまき 奴磯平 百姓正作 庄屋満寿兵衛 尾形十郎 | 猿之助 巳之助 米吉 男寅 橘三郎 寿猿 松也 |
二、俄獅子(にわかじし)
鳶頭 芸者 芸者 | 松也 新悟 笑也 |
第二部
初代並木五瓶 作
今井豊茂 補綴
天満宮菜種御供
一、時平の七笑(しへいのななわらい)
藤原時平 頭の定岡 藤原宿祢 三好清貫 春藤玄蕃 左中弁希世 判官代輝国 菅原道真 | 白鸚 友右衛門 廣太郎 宗之助 錦吾 桂三 高麗蔵 歌六 |
岡村柿紅 作
二、太刀盗人(たちぬすびと)
すっぱの九郎兵衛 田舎者万兵衛 従者藤内 目代丁字左衛門 | 松緑 鷹之資 左近 彦三郎 |
第三部
福森久助 作
一、松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)
吉祥院お土砂の場 四ツ木戸火の見櫓の場 浄瑠璃「伊達娘恋緋鹿子」 |
紅屋長兵衛 八百屋お七 小姓吉三郎 丁稚長太 下女お杉 長沼六郎 釜屋武兵衛 月和上人 母おたけ | 菊五郎 尾上右近 隼人 寺嶋眞秀 梅花 片岡亀蔵 権十郎 團蔵 魁春 |
六歌仙容彩
二、喜撰(きせん)
喜撰法師 所化 同 同 同 同 同 同 祇園のお梶 | 芝翫 片岡亀蔵 松江 坂東亀蔵 竹松 玉太郎 橘太郎 吉之丞 孝太郎 |
みどころ
第一部
一、天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばなし) 小平次外伝
スペクタクルな展開で魅せる小幡小平次の幽霊譚
お家追放となった小平次は女房のおとわと故郷の小幡で暮らしていました。ところが小平次が諸国巡礼の旅に出ている間、おとわは馬士の多九郎と不義密通し、今や夫婦同然の仲に。ある日、小平次が巡礼から戻ることを知った多九郎は邪魔になった小平次を殺そうともくろみ毒薬を手に入れ…。
三代猿之助四十八撰の内の一つ『天竺徳兵衛新噺』は、江戸時代にインドに渡った実在の人物天竺徳兵衛を描いた物語に四世鶴屋南北の『彩入御伽草子』の小幡小平次の怪談を入れ込んだ荒唐無稽で大胆な展開が魅力の作品。当月は小平次の幽霊譚に焦点をあて「小平次外伝」としてお届けします。小平次とおとわの早替り、小平次の幽霊の仕掛けなどみどころの多い本作。スペクタクルな展開でスピーディーに進む物語にご注目ください。
二、俄獅子(にわかじし)
廓情緒と江戸前の粋な味わいを楽しむ長唄の舞踊
多くの人々で賑わう江戸の吉原。祭囃子で幕が開くと、鳶頭と芸者が手獅子を持ち登場します。吉原の様子を描いた洒落た歌詞に合わせ、粋でいなせな鳶頭、華やかな芸者が踊って見せます。
旧暦の8月に芸者や太鼓持ちが仮装をし、評判の歌舞伎舞踊などを真似ながら練り歩いた「吉原俄」は吉原の三大行事の一つとして親しまれていました。江戸の廓風情と獅子物の面白さを楽しめる賑やかな長唄の舞踊にご期待ください。
第二部
一、時平の七笑(しへいのななわらい)
“七つの笑い”にも注目のミステリアスな魅力あふれるひと幕
時は平安時代。右大臣の菅原道真は、身に覚えのない謀反の疑いをかけられます。そこへ現れたのは左大臣の藤原時平。時平は道真を庇いますが、ついには謀反のあらぬ証拠が。覚悟を決めた道真は、時平に天皇の守護を頼むと去っていきます。その様子を見送り一人になった途端、時平はこらえきれずに笑い出しますが、果たしてその真意とは…。
三大名作の一つ『菅原伝授手習鑑』でも敵役として描かれる藤原時平。本作では、白塗りの善人の姿で登場し、どこかミステリアスな様子をみせます。舞台に残った時平が肩を震わせ心理に応じたさまざまな笑いを見せる場面もみどころとなっている時代味あふれるひと幕をご堪能ください。
二、太刀盗人(たちぬすびと)
物真似の滑稽味が笑いを誘うユーモアたっぷりの舞踊劇
ここは都の新市。すっぱの九郎兵衛は、田舎者の万兵衛から黄金造りの太刀を盗みます。気づいた万兵衛が騒ぎ立てるも、両人とも太刀は自分のものであると譲りません。太刀の持ち主を見極めるためさまざまな質問に答える二人。九郎兵衛は先に答える万兵衛の様子をこっそり盗み聞きし、間違うことなく答えていきますが…。
能や狂言の演目を歌舞伎にした「松羽目物」の一つで、太刀の名前や由来を踊りで説明し答えていくコミカルな様子がみどころ。田舎者の万兵衛とスリの九郎兵衛の二人がワンテンポずつ遅れて踊る趣向がおかしみを生みます。悪者ながらもどこか憎めない九郎兵衛と、真面目で純朴な万兵衛二人の姿が生き生きと描かれた面白味あふれる演目をお楽しみください。
第三部
一、松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)
笑いと一途な恋心を描いた趣向あふれる人気狂言
本郷駒込の吉祥院へ「紅長(べんちょう)」の名で知られる紅屋長兵衛たちが木曽の軍勢から逃れてきます。紅長は、居合わせた八百屋の娘お七が小姓吉三郎との叶わぬ恋に嘆く様子を見て慰めますが、そこへやってきたのはお七を愛妾にと望む源範頼の命を受けた、釜屋武兵衛と長沼六郎。紅長はお七を匿うため欄間へ隠し…。
それからしばらく経った雪の夜。愛しい吉三郎に会いたい一心のお七は、閉じられた木戸を開けるために火の見櫓へ上り…。
「吉祥院お土砂の場」は紅長が、かけると身体がぐにゃぐにゃになるという粉 “お土砂”を使ってお七の恋を手助けしようと面白おかしく活躍する姿がみどころ。「火の見櫓の場」は降りしきる雪のなか、文楽人形のような動作の「人形振り」で吉三郎への思いを表します。笑いと一途な恋心を描いた趣向あふれる舞台をご覧いただきます。
二、喜撰(きせん)
軽妙な味わいの華やかな名作舞踊
舞台は桜満開の京都。そこへ足取り軽く現れたのは喜撰法師。名僧と名高い喜撰は茶汲み女お梶の美しさに見惚れ口説きますが、つれなくかわされてしまいます。ほろ酔い気分の喜撰は迎えにやってきた大勢の所化たちと賑やかに踊ると、庵に帰っていくのでした。
『六歌仙容彩』は天保2(1831)年に初演された、小野小町をめぐる恋模様を描いた変化舞踊。なかでも「喜撰」は単体でも上演を重ねる人気舞踊です。桜の枝を錫杖に見立ててのチョボクレや、迎えの坊主が登場してからの華やかな住吉踊りなどみどころの多い、洒脱で軽快な舞踊をお楽しみください。
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