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幸四郎が歌舞伎座「七月大歌舞伎」ゆかりの地へ

幸四郎が歌舞伎座「七月大歌舞伎」ゆかりの地へ

 本能寺跡で

 2026年7月2日に初日を迎える、歌舞伎座「七月大歌舞伎」昼の部で上演される『時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)』を前に、松本幸四郎が京都にある明智光秀ゆかりの地を訪ねました。

四世鶴屋南北の傑作

 「本能寺の変」で、織田信長への謀反を起こした明智光秀の執念を劇的に描いた『時今也桔梗旗揚』。四世鶴屋南北が、五世松本幸四郎とタッグを組み、文化5(1808)年に生み出した時代物の傑作です。光秀が信長を討ち取った「本能寺の変」を題材として、光秀が謀反を決意する凄絶な過程をドラマティックに描き、初演から200年を超えてなお、緊迫感のある舞台で観る者を魅了し続けています。

  

 今回、幸四郎が訪れたのは、織田信長への謀反を起こした「本能寺跡」と、主君信長を討った逆賊の汚名を洗い流し、光秀の菩提を弔うために建立されたという妙心寺の「明智風呂」です。「実在した人物ゆかりの地をめぐることで、実際にあった出来事を想像することもでき、演じるうえの過程として大事な時間であると感じました」と、感慨深い様子でした。

 

幸四郎が歌舞伎座「七月大歌舞伎」ゆかりの地へ

 妙心寺「明智風呂」に掲げられた明智光秀公辞世之句を見上げる

光秀がそこにいた、息吹を感じた

 光秀の役は、曾祖父の初世中村吉右衛門が当り役とし、祖父の初世白鸚(八世幸四郎)、父の白鸚、叔父二世吉右衛門が演じてきた大役です。「いつかはと憧れていました。今は喜びと興奮の状態です」と、声を弾ませます。「小学4年生のときに、光秀の拵えを見た時から印象的で、それから明智光秀という人物にも興味を惹かれていました」と、並みならぬ思い入れを明かしました。

 

 初役として勤めるにあたり、「父に教えてもらいながら、衣裳は叔父のものを受け継ぐことができます。祖父を目標にして、しっかりと勤めたいです」と決意を述べます。白鸚、二世吉右衛門の光秀像からは、「体のなかで光秀の堪えた思いがマグマのように脈打つ、にじみ出る感情の大きさを強く感じます。今回演じるにあたっては、それらを表現しつつも、スリルを感じられるドラマとしてご覧いただきたいです」と、思いを込めました。

 

 幸四郎は続けて、「謎が多く不思議な人物で、考えれば考えるほど謎が深まります。謀反人ゆえのかっこよさはありますが、ダークヒーローではありません。光秀は非常に聡明な人物で冷静で信長にとってとても近い人物だった。だからこそ余計に謀反に関しては謎が残ります」と、独自の光秀像を明かしました。今回、ゆかりの地を訪れたことで、「光秀と同じ空気を吸って、光秀がそこにいた息吹を感じて、力をいただくことができました」と、気持ちを新たにしました。

 歌舞伎座「七月大歌舞伎」は、7月2日(木)から26日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

幸四郎が歌舞伎座「七月大歌舞伎」ゆかりの地へ

 

2026/06/29