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南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

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 3月3日(火)より始まる、京都四條南座 「三月花形歌舞伎」に出演の尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、尾上右近、中村種之助、中村米吉、中村隼人が、公演への意気込みを語りました。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

 「新春浅草歌舞伎」の舞台を終えて製作発表会見に臨んだ六人に、右近が加わった七人。歌舞伎発祥の地、京都に建つ、歌舞伎の歴史と伝統の象徴でもある南座の舞台を、平均年齢23.4歳の若さで開けることは、まずなかったことです。「初役ばかり、大役ばかりでプレッシャーもありますが、成長を期待されてのことだと思いますので、新たな挑戦として、京都の皆さんにご満足いただける舞台をお見せできるよう、精いっぱい勤めます」と、松也が意気込みを語りました。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

浅草での経験、
そして、南座での挑戦

 正月の浅草の出演者は、自分たちが中心となって舞台を開けることを経験しています。歌昇は、「大役を勤めさせていただけることに感謝し、その思いに応えるべく、一つひとつ、一日一日を大切に勤めていきたい」と気を引き締め、巳之助も「舞台で発散するエネルギー以上に、客席から熱をもらっています。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

このエネルギーを南座に持っていき、少しでも楽しんでいただけるように心がけていきます」と、ともに浅草で得た糧を京都へと意欲的に語りました。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

 「浅草の波を感じています。波に飲み込まれないよう、僕が入って波が高まったと言ってもらえるくらい、とにかく一所懸命、“腹十二分目”でやらせていただく」と言ったのは右近。種之助は「一所懸命の先にある何かに向かって、毎日精進していきたい」、米吉は「同級生の右近君も加わってうれしい。七人全員が力を合わせて精いっぱい勤めたい」、隼人は「誰よりも勉強して浅草歌舞伎で学んだこと、これまでに学んできたことをすべてぶつける」と、力強い言葉が続きました。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

この年代でしか出せないものを
 午前の部には、歌舞伎十八番が2演目。小さい頃に『鳴神』の映像を見ていたと言う松也は、「その頃は女方を勤めることが多く、絶間をやりたいと思っていたので、(鳴神上人を勤めることが)不思議な気がしています」。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

その雲の絶間姫は米吉で、「お稽古からすでに難しさに直面しております。色気で鳴神を落とせる絶間を勤められたら」と言い、二人の息の合わせ方を大事にして「未熟ながらも、“二人の『鳴神』”をつくり上げたい」と松也も語りました。

 午後の部は『弁天娘女男白浪』で始まります。「この年代でしか出せない空気感を感じていただけたら」とは、弁天小僧役の松也。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

「実年齢とは逆に、役の上では松也にいさんに、頼ってついてきてもらえるようにしないと」と言うのは南郷力丸役の巳之助で、さらに年配の日本駄右衛門役の歌昇は、「出せと言われても出ないものもたくさんありますが、一所懸命取り組んで少しでも近づくことは、自分のためにもなると思います」。

 難しさは承知のうえで、「世話物をさせていただけるのがうれしい。うれしさを力にしてお客様に何か残せる舞台にできれば」と、巳之助が大役に挑戦する出演者たちの気持ちを表しました。

 京都四條南座「三月花形歌舞伎」は、3月3日(火)~27日(金)の公演。チケットは2月7日(土)より、チケットWeb松竹チケットホン松竹にて販売開始です。

南座「三月花形歌舞伎」出演者が語る

2015/01/22