ニュース
「新春浅草歌舞伎」出演者の意気込み
2015年1月2日(金)から始まる、浅草公会堂 「新春浅草歌舞伎」の出演者が、公演に向けての意気込みを語りました。
▼
新世代の挑戦宣言
「20代しかいない会見もなかなかないのでは」と松也が言ったとおり、松也のほかは平成生まれの6人、来年は一気に世代が若返っての「新春浅草歌舞伎」となります。「この世代ならではの歌舞伎の面白さがあると思います。未熟さは多々ありますが、責任をもって一所懸命勤めたい」と、7人の気持ちを代表して松也が語りました。
「世代交代の一員として出演させていただけて光栄です。これまでの先輩方があってこそと感謝し、ご恩返しができるように勤めたい」と歌昇。
猿之助から託された赤いバトンを取り出した巳之助は、「猿之助のお兄様に今年の初日にいったんお返しし、千穐楽に今度こそ浅草歌舞伎を頼んだぞ、と再び渡してもらったバトンです。とうとうこのバトンを手にスタートできます」と喜びを表しました。
種之助は「若いからこそ出てくるエネルギーをもって千穐楽まで、全身全霊で勤めたい」、米吉は、「悔いの残らないよう精いっぱい勤めたい」、世代交代に期待と不安でいっぱいと言う隼人は「大きなお役をさせていただくので、毎日全力で臨みたい」、念願の浅草歌舞伎初参加の児太郎は、「一番先輩の松也にいさんと一番下の私が夫婦役、一所懸命挑戦する気持ちで勤めます」と、それぞれから気合のこもった発言が聞かれました。
大役にかける思い
「まさか30歳を前にさせていただけるとは」と、菊五郎の舞台を観てずっと憧れていたと言う、『忠臣蔵』「五段目・六段目」の勘平を勤める喜びとともに、「自分にできるか、というプレッシャーもあります」と正直な気持ちものぞかせた松也。その一方で、「児太郎君と夫婦で出るのは初めてなので、楽しみながらいいお芝居を観ていただけるように」と、年長者としての気配りも見せました。
歌昇は研修発表会で勤めて以来、「いつかは1カ月やりたい」と願っていた一條大蔵卿、「播磨屋の大切な作品の一つで、もう一度最初から、吉右衛門のおじ様に教えていただく。自分のターニングポイントになると思っています」。巳之助は、坂東流の舞踊会で三津五郎と踊った『独楽売』に再び挑みます。「当家にゆかりのある、上演の珍しい踊りです。この機会にぜひやらせていただきたいと言いました」。二人ともこの2度目のチャレンジにかける特別の思いを語りました。
心を一つにして
2015年の「新春浅草歌舞伎」の幕を20代の若手で開けることには、7人ともさまざまな思いがあります。それでも、「しのぎを削り、負けたくないという気持ちで、真摯に舞台を勤めてこそ」(歌昇)、「切磋琢磨しつつも楽しむ気持ち、お客様を楽しませたい気持ちを忘れずに」(巳之助)、向かう方向は「新春浅草歌舞伎」の成功へと定まっています。
最後に松也が、「皆の気合がひしひしと感じられて頼もしい。観に来ていただいて、また来たいと思っていただける芝居を成立させるよう努力します」と、7人の気持ちを一つにまとめ、今から年明けが待ち遠しくなる熱気あふれる会見となりました。
▼