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玉三郎が八坂神社で『アマテラス』成功祈願
8月3日(土)、京都市 八坂神社で、坂東玉三郎、愛音羽麗、「鼓童」の小田洋介が京都四條南座10月公演『アマテラス』の成功祈願を行いました。
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7月の東京公演を終え、9月の博多座公演に続いて10月5日(土)~27日(日)に京都四條南座で公演が行われる『アマテラス』。公演に先立ち、アマテラスの弟であるスサノオを祀る八坂神社に出演者と関係者が揃い、本堂で成功を祈願しました。スサノオゆかりの場所とあって、スサノオとは高天原で決裂するアマテラス役を勤める玉三郎は、そのことを前置きしてから、公演の成功と全員の無事を願いました。
新しいキャストで作品に変化が
玉三郎は2006(平成18)年に鼓童との初共演作として生まれたこの作品が、キャストを一新、「まったく新しい演出というわけではありませんが、雰囲気は新しく生まれ変わった」作品として再び南座に帰ってくることを、喜びをもって語りました。
「難しいお役」と玉三郎が言うアメノウズメを勤めるのは愛音羽麗。玉三郎は新しく「愛音さんが踊れるところを用意」して、愛音の魅力を引き出しています。「私の出演するパートは和物でも洋物でもなく、ジャンルを超えた今までにない場面です。宝塚時代に勉強させていただいたものが活きております」と、愛音も手応えを感じている様子。愛音が信頼を寄せるKAZUMI-BOY氏が振付を担当し、玉三郎は「これからの鼓童にもアドバイスをいただく予定です」と、新たな展開を予感させました。
スサノオ役の小田は、大役の抜擢に「夢でもあり、教えていただいたことを最大限に発揮できる場。一日一日かみしめながら、そして楽しみながら演じていきたいです」と、気持ちを込めました。玉三郎は、「私が鼓童に通い始めてから研修生として(鼓童文化財団研修所を)卒業した小田洋介君が、オーディションでスサノオ役を勝ち取りました。博多座での公演は石塚充君、研修生だった2人の若手がスサノオを勤めるのはうれしいですね」と、喜びを分かち合いました。
男と女の両方を演じる二人
初演では「神話ということで厳かな」始まりだったのが、小田の作曲した「暁(あかつき)」を聴き、「スカッと始められた」という玉三郎。布を使ったウズメとスサノオの戦いについても、「貧弱になるかと心配でしたが、広がりが出ました。東京、博多、京都と劇場に合った自由さが欲しかったのでうまくいってほっとしています」。アマテラスの登場の曲も、「もりこもり」に新たに「愛しき者へ」が加わるなど、常に公演に合わせてよりよいものにしていこうという演出家としての姿勢もうかがえます。
「神様には性別がないと思っています。普段、愛音さんも私も、男と女の両方のお役を演じます。私は女方ですが、女であるという表現を今回はしておりません。愛音さんが肌を出しても嫌みのない踊りになっているのは、男役をやっていた潔さがあるからではないでしょうか」と玉三郎が言うと、愛音も「神様を演じるので性別を超えて、魂を見ていただきたい。エネルギッシュさや力強さが見えれば、男役として培ってきたものが武器になっているのかなと思えますし、今まで表現したことがなかったセクシーさも出せれば」と、東京での初共演を終えて手応えを感じているようでした。
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『アマテラス』京都四條南座公演は10月5日(土)~27日(日)、チケットはチケットWeb松竹、チケットホン松竹にて販売中です。