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梅玉が「歌舞伎座ギャラリー」内覧会記念トークショーに登場
4月24日(水)にオープンする「歌舞伎座ギャラリー」では、報道機関向けの内覧会でギャラリーの展示や、同時オープン予定の店舗が公開され、内覧会記念として行われたトークショーに中村梅玉が登場しました。
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GINZA KABUKIZAの歌舞伎座タワー5階、屋上庭園を臨む空間が歌舞伎座ギャラリーです。オープニング企画展「歌舞伎の美 春」では、木挽町ホールと展示スペースを合わせた空間にいっぱいに、歌舞伎の舞台でよく目にする桜の吊り枝、舞台衣裳や扇、鬘(かつら)、小道具、楽器、また、普段目にすることのない道具帳(いわば舞台の設計図)や第四期歌舞伎座時代の筋書、さらには、上演舞台のダイジェスト映像などが展示されています。
記念トークショーでは、六世歌右衛門が千回を超えて上演した『京鹿子娘道成寺』の衣裳展示にちなみ、息子の梅玉が登場しました。「父の『道成寺』には、所化や後見で同じ舞台に立ちましたが、(仕掛け糸を取って衣裳を早替りさせる)"引抜き"の後見は、させてもらえませんでした。"千回やってまだこの程度なんだよ"と言った父の言葉が忘れられません」と、舞台に対する名優の厳しい姿勢が垣間見える話などを披露しました。
歌舞伎座ギャラリーのような観劇とは異なる楽しみを提供する企画は、海外でレクチャー&デモンストレーションとして行われていました。昭和36(1961)年の訪ソ歌舞伎に歌右衛門とともに参加していた梅玉は、「父は芸術を深く愛するロシアの伝統に感激しておりました。ここでも、一つの役ができ上がるまでをご覧に入れるようなこともしてみたいですね」と、木挽町ホールでの今後の新たな展開にも意欲を見せました。
そして最後は、目の前の展示を見て「歌舞伎は世界に誇れる総合芸術。役者はこれらに敬意を払う必要があると思います。皆さんにはまず歌舞伎に興味を持っていただきたい、ここがその入り口になればと思います」と締めくくりました。
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5階にはこのほか、創業160年の海苔とお茶の老舗、丸山海苔店による日本茶カフェ「寿月堂 銀座歌舞伎座店」、歌舞伎の扮装で写真が撮れる"歌舞伎なりきりプラン"もある「スタジオアリス写真館」、ギャラリーの展示に関連した土産や歌舞伎をモチーフにしたグッズを、木挽町広場とは異なる品揃えで展開する「お土産処 楽座」があり、いずれも店内は、より歌舞伎に親しんでもらいたいとのコンセプトで構成されています。
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歌舞伎座ギャラリーは4月24日(水)オープン。「歌舞伎の美 春」は入場料500円(小学生未満無料)、開館時間は10:00~18:00(入場は17:30まで)、6月30日(日)まで無休です。