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「母べえ」初日舞台挨拶
坂東三津五郎が出演する映画「母べえ」(山田洋次監督)が26日に公開となりました。
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昭和15年の東京、戦争反対を唱える父が囚われの身となり、残された母と2人の幼い娘が希望を胸に明るく懸命に生き抜く姿を通し、あたたかな絆で結ばれた家族の愛を描く感動作です。
2月7日に開幕する第58回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品が決まっており、世界からも注目されています。
大阪松竹座出演のため、坂東三津五郎は欠席となりましたが、公開初日、東京・丸の内ピカデリーで、山田洋次監督、主演の吉永小百合ほか出演者たちがそろって舞台挨拶を行ないました。
山田洋次監督―――
こんなにも、完成から封切りの日が来るまで、緊張して待ち続けたのはこの作品が初めてだったと思います。
ある方から、「この作品は小さな茶の間を大きな時代が通り過ぎていく、そんな映画でした」とお手紙をいただきました。僕はそんなつもりで映画を撮ったわけではないのですが、嬉しいと同時に教えられたような気がします。映画は観る人に教えてもらって作り手が気付かされることがあります。
この映画をご覧になって、いろんな感想を抱かれると思います。そうか、こんな時代があったんだ、この国はどうなっていくのか、こんな時代がまた来てはいけない、とちょっとでも考えていただけたら嬉しく思います。
吉永小百合―――
『男はつらいよ』に2作出演させていただいてから長い月日が経ちますけれど、山田監督の映画が好きて、ずっと観てまいりました。弱い者、小さい者に対するとても優しい温かいまなざしを感じておりました。そして、今回の『母べえ』も、そんな映画だと思います。
素晴しいキャストの皆さんと手を取り合って、一緒にやってきたこの作品はこれから一生忘れられない大切な思い出になると思います。
この映画はご家族で観ていただきたい、そして、十代の少年少女の方々にも見ていただきたいと願っております。
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山田洋次監督の演出による、中村勘三郎の「連獅子」「文七元結」が“シネマ歌舞伎”として、この秋公開の予定です。そちらも今から楽しみです。