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シネマ歌舞伎2017年は『東海道中膝栗毛』『四谷怪談』『め組の喧嘩』

 『東海道中膝栗毛』 左より、市川猿之助、市川染五郎
  写真:加藤孝

 2017年、シネマ歌舞伎では3本の新作、シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛〈やじきた〉』、NEWシネマ歌舞伎『四谷怪談』、シネマ歌舞伎『め組の喧嘩』の公開が決まりました。

 シネマ歌舞伎が始まって12年目に突入する今年、新作3本の内容が発表されました。まずは、昨年の歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」で話題となった作品が早くも登場、シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛〈やじきた〉』となって6月3日(土)より全国公開されます。染五郎のやじさんと猿之助のきたさんが繰り広げる珍道中は、数ある『東海道中膝栗毛』の上演のなかでも屈指のはじけぶりでした。仕掛けたっぷり、笑いどころも満載の舞台を、やじさんきたさんが全国の映画館のスクリーンへと届けます。

 

 9月には、“誰もみたことのない”『四谷怪談』として昨年6月、劇場を迷宮へと変えてしまったコクーン歌舞伎『四谷怪談』が、NEWシネマ歌舞伎『四谷怪談』として公開されます。舞台を観たはずなのに、目の前に繰り広げられるのはまったく新しい映像体験。昨年公開の『三人吉三』に続く“かつてない”シアトリカルムービー、NEWシネマ歌舞伎の2作目です。今回も、決して客席からは見られないアングルの映像を折り込み、舞台でもない、映画でもないシネマ歌舞伎が誕生します。

 

 そして冬に公開されるのが、平成24(2012)年5月平成中村座の舞台を撮影した、シネマ歌舞伎『め組の喧嘩』。初役で辰五郎を勤めた十八世勘三郎の最後の興行です。平成中村座の半年にわたるロングラン公演の掉尾を飾った公演で、客席の狭い通路に威勢のよい鳶が登場する場面は、江戸の芝居小屋の熱気を彷彿とさせる平成中村座ならではの臨場感。劇場とはひと味もふた味も違う芝居空間をすくい取り、大スクリーンによみがえらせます。

 

 2017年も、映画館で歌舞伎を楽しめるシネマ歌舞伎を、どうぞお見逃しなく。

 

 

シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛〈やじきた〉』(とうかいどうちゅうひざくりげ やじきた)

2017年6月3日(土)より 全国公開

上演時間:1時間32分(予定)

※平成28年8月歌舞伎座で収録

 

NEWシネマ歌舞伎『四谷怪談』(よつやかいだん)

2017年9月 全国公開

上映時間:1時間58分(予定)

※平成28年6月シアターコクーンで収録

 

シネマ歌舞伎『め組の喧嘩』(めぐみのけんか)

2017年冬 全国公開

※平成24年5月平成中村座で収録

 

 

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2017/01/02