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歌舞伎座「二月大歌舞伎」特別ポスターが完成

歌舞伎座「二月大歌舞伎」特別ポスターが完成
歌舞伎座「二月大歌舞伎」特別ポスターが完成
 

 

  2月2日(土)に初日を迎える歌舞伎座「二月大歌舞伎」の、特別ポスターが公開されました。

 六世菊五郎の役々を受け継いだ二世松緑、その芸を継承していくはずだった初世辰之助。二人を相次いで失ってしまった松緑が、菊五郎の教えを通して音羽屋の権太、紀尾井町(松緑家)の権太をと意気込みを見せる『義経千本桜』「すし屋」のいがみの権太。すでに知盛、狐忠信を勤めた松緑が、満を持して権太に初役で挑みます。弁慶格子の浴衣からのぞく脚に色気を漂わせます。

 

 一方、特別ポスターのもうひと役、『名月八幡祭』の縮屋新助は、江戸での商いを終えて越後へ帰ろうとしている実直な商人。自ら野暮な生まれという新助の朴訥とした風情が、この一枚の写真からもうかがえます。そして、それぞれの後ろに写っているのが、同じ役を演じたときの初世辰之助。権太は昭和42(1967)年2月東横ホール、新助は昭和58(1983)年6月歌舞伎座の舞台です。今回、松緑が父の演じた役を勤め、この早世の人を偲びます。

 

 もう一枚の特別ポスター『暗闇の丑松』は、菊之助(現 菊五郎)、新之助(十二世團十郎)、辰之助の“三之助”として昭和40年代に歌舞伎ブームを巻き起こした一人、菊五郎の丑松です。隣にあしらわれた辰之助は昭和58年2月歌舞伎座の丑松で、髪は乱れ、暗闇の深淵をのぞき込むように見据えた一瞬からは、団扇太鼓まで聞こえてきそうです。六世菊五郎が初演し、二世松緑へと受け継がれた丑松、菊五郎が久々に演じる丑松に期待が高まる一枚です。

 初世尾上辰之助三十三回忌追善狂言が並ぶ特別ポスターは歌舞伎座場内、木挽町広場でご覧いただけるほか、1月21日(月)からは近郊の東京メトロ主要駅などにも掲出されます。ぜひ、ご注目ください。歌舞伎座「二月大歌舞伎」は、2月2日(土)から26日(火)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

2019/01/16