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新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』が南座で開幕
6月2日(日)、南座新開場記念 新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』が初日を迎えました。
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好評を博した新橋演舞場での初演から約1年。さらに練り上げられ、南座で開幕しました。演舞場公演に引き続き、うずまきナルト、うちはサスケを勤めるのは巳之助、隼人。和楽器バンドの曲が流れ、二人が舞台に現れると、待ってましたと言わんばかりに大きな拍手が客席に響き渡りました。
原作漫画は、全72巻からなる壮大な物語。新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』は、落ちこぼれ忍者うずまきナルトの成長を描いたバトルアクション物語で、竹本の語りもあり、原作ファンはもちろん、原作を読んだことがないお客さまでも楽しめる舞台です。
里を守るために、生まれて間もないころに巨大な狐の化け物「九尾(きゅうび)」を腹中に封印されていることで、周囲から嫌われ、幼い頃から孤独に過ごしてきた、うずまきナルト。落ちこぼれながらもかろうじて忍者学校を卒業します。そして、里の下忍として、うちはサスケ、春野サクラ(梅丸)とともに、上忍のはたけカカシ(嘉島典俊)率いる第七班に配属され、次々と任務をこなしていきます。
サスケも、孤独のなかで生きてきたひとり。兄うちはイタチ(市瀬秀和)に、両親を含む一族全員を目の前で殺されるという暗い過去を持つ彼は、イタチへの復讐だけを目的に生きてきました。そんな彼にとっても初めて出会った心を許せる友人が、ナルトとサクラでした。
しかし、最強の血族と呼ばれたうちは一族の血を引くサスケの肉体と、ナルトのなかに封印された巨大な力をもつ「九尾」を狙う者たちが現れます。その思惑にサスケは利用され、一番の友人であり、ライバルであるナルトの命をも狙うようになってしまいます。しかし、まっすぐにサスケを信じ続けるナルトは、命を懸けてでも、親友を助けようと奮闘します。
伝説の三忍、自来也(猿弥)、綱手(笑也)、大蛇丸(笑三郎)が登場し、自来也と綱手は、それぞれナルトとサクラを心身ともにたくましく成長させます。そして、木ノ葉隠れの里を滅ぼそうとする大蛇丸は、永遠の命を手に入れようとサスケの肉体を狙い、サスケを育て上げます。
初演時にうちはマダラを交互に勤めた猿之助、愛之助も、なんと、今回の南座公演に声で出演。猿之助は、ナルトの腹中からの解放をたくらむ九尾の声を、愛之助は物語を突き進めるきっかけとなる予言を行う、大蝦蟇仙人の声を勤めます。
忍術を用いた戦闘の場面では、ツケ打ちはもちろん、映像や、本水も用いて、思わず息を飲むような迫力あふれる立廻りを披露する新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』。『NARUTO -ナルト-』のなかに登場する化け物たちも、歌舞伎ならではの大がかりな道具で表現するなど、歌舞伎独特の演出方法を用いて、観客を壮大な世界のなかに引き込みます。
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南座版としてパワーアップした 南座新開場記念 新作歌舞伎『NARUTO -ナルト-』」は26日(水)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。舞台写真館(スマートフォンはこちら)でお楽しみください。