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「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 左より、服部征夫台東区長、中村錦之助、中村隼人、坂東新悟、中村歌昇、尾上松也、坂東巳之助、中村米吉、中村橋之助、安孫子正松竹株式会社代表取締役副社長

 

 1月2日(木)、浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」初日開幕を前に、出演の尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村米吉、中村隼人、中村橋之助、そして中村錦之助が鏡開きを行いました。

 お正月らしい賑わいの雰囲気に包まれた浅草で行われた、恒例の「新春浅草歌舞伎」鏡開き。昭和55(1980)年に「初春花形歌舞伎」として始まった本公演が、40年を経て、今年も幕を開けます。出演者たちの登場を待ちわびていた、お集まりの皆さんが、温かい拍手で出迎えました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 松也は、「令和最初の浅草歌舞伎。改めて初心に戻って、新しい気持ちでとり組んでいきたい」とご挨拶。「1月は、いろいろなところで歌舞伎公演が行われています。私どもはまだまだ未熟ではございますけれども、熱い熱い気持ちをもって、千穐楽まで皆様に楽しんでいただけるように勤める所存でございます」と、熱意をにじませました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 3年連続で出演する歌昇は、4つの演目に登場。松也からマイクを受け取り、「第2部では、『絵本太功記』十段目の光秀をさせていただきます」と述べます。今話題の光秀に触れ「光秀イヤーということで、私の光秀も楽しんでいただければと思います」と、楽しそうに役について語りました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 「新春浅草歌舞伎」への出演は、通算9回目となる巳之助。「私は、第1部『茶壺』にて熊鷹太郎、第2部『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』では、寺岡平右衛門を勤めさせていただきます」と役を紹介し、「なにとぞ皆様、楽しんでご覧いただけたらと思います」と、お集まりの皆さんに気持ちを届けました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 「私事ではございますが、本年が私、20代最後の年でございます」と話し始めたのは、新悟。「いつまでも若手と言ってはいられなくなりますので、一日一日を悔いがないように、少しでもいい舞台にしていけるように、日々成長していければと思います」と、覚悟をみせました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 浅草歌舞伎には2年ぶりの出演となる米吉は、3つの演目に出演。「今年はねずみ年でございまして、私もこの浅草歌舞伎で3つの大きなお役を勤めさせていただきます。皆様にチュー目していただけるよう勤めたい」と、干支にかけたコメントで、場を盛り上げます。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 第1部で『菅原伝授手習鑑』「寺子屋」に出演する隼人は、「私の初舞台の演目で、18年ぶりにこの演目に出させていただきます。当時は、首を斬られるお役だったのですが、今回は首を斬るお役にまわりまして」と冗談まじりに語り、「しっかりと先輩に教えていただきながら、きっちり勤めたい」とアピール。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 浅草歌舞伎の幕開けを飾る『花の蘭平』に出演する橋之助は、「成駒屋にとって大切な演目を勤めさせていただきます。お正月の序幕らしい華やかな演目となっておりますので、気持ちよく観ていただけたら」と、思いを述べ、「一所懸命1カ月勤めたい」と、決意を表明しました。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 そして、今年も舞台を引き締める錦之助の番になると、「待ってました!」とかけ声が。「私は60代初の浅草歌舞伎です」と、にっこり。「隼人と一緒になるのは去年の浅草以来。親として楽しみなところもあるし、まだまだ息子には負けられない、若手には負けられないという気持ちで頑張りたい」というエネルギッシュな挨拶に、お集まりの皆さんから盛大な拍手が送られました。

 

 「1、2、3、よいしょ」のかけ声で、鏡開きをした一同。浅草歌舞伎らしい、和気あいあいとした雰囲気が伝わってきます。早朝から列にお並びになっていた皆さんにも、出演者たちからお酒が振舞われ、楽しい時間となりました。

 浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」は26日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で販売中です。

 

「新春浅草歌舞伎」初春を祝う鏡開き

 

「新春浅草歌舞伎」公式サイトはこちら

2020/01/02