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吉弥 『京鹿子娘道成寺』ゆかりの妙満寺で霊鐘祈願法要
4月京都南座では、『第十七回 南座歌舞伎鑑賞教室』(20日(月)初日~26日(日)千穐楽)が上演されます。毎年、上村吉弥による舞踊と、桂九雀のユーモア溢れる解説が評判を呼んでいる春恒例の公演で、今年の演目は女方舞踊の大曲『京鹿子娘道成寺』です。
この『京鹿子娘道成寺』に登場する釣鐘は、正平14年(1359年)に寄進されたもので、今年で650年の節目の年を迎えました。公演に先立ち、上村吉弥が、釣鐘が現在安置されている京都・妙満寺を訪れ、霊鐘祈願法要を行いました。
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上村吉弥
道成寺ゆかりの釣鐘を目にしたのは今日が初めてのことで、無事に南座歌舞伎鑑賞教室が千穐楽を迎えられるよう、お祈りをさせていただきました。今年の3月には紀州の道成寺にも伺って参りました。
今回、いつもの道成寺との大きな違いは、強力(ごうりき)が二人出てまいりまして、所化の代わりを勤めます。普段ご覧頂いているものと少し趣きが違うので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。また鑑賞教室らしく、できるだけ飽きさせないようにして、美しい南座と、大曲の舞踊を存分に楽しんで帰っていただけたらなと思います。
本日のお参りで、お力を頂戴いたしましたので、無事に鐘の上に登れるように充分に稽古を積んで、懸命に勤めたいと思っています。
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公演情報はこちらをご覧下さい。
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南座4月『第十七回 南座歌舞伎鑑賞教室』のお知らせ
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京都・妙満寺の霊鐘「安珍・清姫伝説の鐘」
正平14年(1359年)3月11日、道成寺では安珍・清姫の伝説以来、永く失われていた鐘を再鋳し、鐘供養を盛大に営みました。その席に一人の白拍子(実は清姫の化身)が現れます。蛇身になると鐘を落下させ、その中へ姿を消しました。その後、近隣に災厄が続いたため、清姫のたたりと恐れられました。その後、「秀吉の根来攻め」の際に家来の仙石権兵衛が京都に運び、この鐘を妙満寺に納めたと伝えられています。